約 45,019 件
https://w.atwiki.jp/hourai2020s/pages/463.html
邂逅の章 トップ > SS置き場 ご注意 この物語は 作中第87話 で登場した月光洞内で発行されている雑誌に掲載されている作品であり、ゲーム世界内におけるフィクションです。 登場する人物・団体・国名などは架空のものであり、キャンペーン内に存在するものとは関係ありません。 主な登場人物 ■遥:大南帝国皇子。空戦の才能があることが判明した。 ■空:SS末裔。彼にもまた空戦の才能が。 ついに、遥が実際に空を飛ぶ日が来た。 シミュレーターでの訓練を入念に繰り返し、離陸から上昇、水平飛行、下降、そして着陸までをほぼ失敗なくこなせるようになり、そしてついにGOサインが出たのである。 「ただし殿下。慢心だけはゆめゆめされませぬよう。慣れてきて自信がついたころが一番危のうございます」 「わかっている。何かに向き合うときは常に謙虚であらねばならぬ。そういうことだな?」 そう答えた遥は、気負いのない表情でにこっと笑った。 遥の教官を務めていた男は、その表情を見て安心する。これならば遥が慢心で失敗することはないだろう。 「ではこちらへ」 零戦の格納庫へ、遥を導く。 「準備だ!」 男の声に、十数人の男がばらばらと駆けてきた。ある者は胴体のパネルを外して首を突っ込み、ある者はプロペラをつかんで軽く回転させ、またある者は風防を磨き始める。 「殿下、空中は寒いと聞き及んでおります。こちらにお召し替えを」 男はそう言って、くすんだ緑色の厚ぼったい服を差し出してきた。 「これが飛ぶとき専用の服なのだな」 遥は機体の点検をしている男たちが休憩していた小部屋に入ると、着替えを始めた。 厚ぼったくて重そうに思えた服は意外に遥の身体にフィットしている。遥はしゃがんだり腕を曲げたり、あちこちの関節を動かして動きやすさの確認をした。 次に重いベルトを締める。普段使っている帯のように結ぶのではなく、穴に金属の棒を通して留めるという遥にとっては初めての形式で多少戸惑いはしたものの、すぐにがっちりと留めることができた。 最後に手渡された革の手袋をはめる。 「これでよいのか?」 「はい、それで完全です。それでは殿下、こちらへ」 遥が着替えているうちに点検は終了したらしく、周囲にいた男たちは少し離れたところに整列していた。 いつ見ても閉じられていた零戦の正面にある扉が大きく開かれ、薄明るい光を機首に投げかけている。 遥は機体横に設置されたハンドルをつかみながらステップを登り、操縦席に乗り込んだ。 操縦席に遥が落ち着いたのを確認してから、教官がステップとハンドルを機体内に押し込んだ。 それから教官は遥に硬い帽子‥‥ヘルメットを手渡し、外側から風防を閉じる。それで外の音はほとんど聞こえなくなった。 遥がヘルメットをかぶると、耳のあたりの詰め物から教官の声が流れてきた。 「殿下、ご準備はよろしゅうございますか?」 「ああ、いつでもよい」 「かしこまりました。それではエンジン始動!」 シミュレーターで馴染みのものとなった金属的な唸りが聞こえてくる。それはヘルメットだけではなく操縦席全体を震わせて遥を包み込んだ。 遥はいくつかのスイッチを操作する。降着装置の車輪が回り始め、零戦はゆっくりと動き出した。 格納庫から出た時点で一度動きを止めると、格納庫内に整列していた男たちが駆け出してきた。そのまま、機体から少し離れたところに再度整列する。 「行きます!」 「回せ!」 プロペラが回り始める。遥を包み込むエンジンの唸りが、さらに大きくなる。遥の体さえもが、唸りに合わせて震え始めた。 「発進!」 車輪がゆっくりと、そしてだんだん勢いを増して動き出す。速度が十分に上がった瞬間、遥は操縦桿を引いた。 ふわり。 次の瞬間、機体は宙に舞い上がった。地面からのがたがたという振動が伝わらなくなる。 「殿下!離陸成功にございます!」 「わかる。わかるぞ!私は飛んでいる!」 興奮しながらも遥は慎重に上昇を続け、やがて水平飛行へと移行した。そのまま帝国の勢力圏内を一周して皇都に戻る。今回はそういう予定になっていた。 対する空も、この日に試験飛行を迎えていた。 皇子である遥と違い、準備を行うのは空と父の陸だけである。飛行服も、ヘルメットもない。 しかし空は、知らないことではあったが遥以上に落ち着いていた。父は空の性格を知り抜いており、余計な言葉は一切かけなかった。そのため空が必要以上に緊張することがなかったのである。 「父さん、準備できたぞ」 「こっちも大丈夫だ。じゃあ乗り込め」 「わかった」 空は慎重な動作で一式戦に乗り込む。帝国では十人以上いる航空機の整備や点検のできる人員が、SSには空の父を含めて数人しかいない。一式戦に実際に手をかけるときには、慎重にならざるを得なかった。 プロペラが回り、降着装置が動き始める。 「離陸する!」 空の叫びと同時に機体が浮き上がり、上昇を始める。 「飛んでる!俺は飛んでるぞ!」 その叫びは誰にも聞こえなかったが、空にとっては一生忘れられない言葉となった。 水平飛行に移る空。この日の予定は皇都を避けて帝国内をぐるりと一周し、拠点となっている村に戻ることになっていた。 遥と空が前方に見える機影に気づいたのはほぼ同時だった。 「飛行機!?」 「俺以外に!?」 彼らの判断もまた、まったく同じだった。 距離を保ったまま、旋回を始める。零戦と一式戦は同じ円の上を相対する位置を保ちながら、ぐるぐると回り始めた。 「まさか帝国の?」 「SSが飛行機を保有していたのか?」 幸か不幸か、このときはどちらも試験飛行でしかなかったため、弾薬は積載していなかった。そのためお互い攻撃することもできず、ぐるぐると回り続ける。 しかし、燃料には限りがある。いつまでも旋回を続けるわけにはいかない。 先に決断したのは空だった。 まっすぐ遥の零戦に向かって突っ込んでくる。 「な!?体当たりする気なのか!?」 遥は急いで操縦桿を操り、自分の機体を相手の進路から逸らせた。 2機の飛行機は接触しそうなほど近距離ですれ違う。 その一瞬、彼らは見た。 「あれは、空!?」 「遥なのか!?」 見直そうとしたときには遅く、すれ違った飛行機は遠く離れていた。 しかし彼らの目には、相手の姿が焼きついていた。 「どうした、空?予定ではもっと時間がかかるはずだったが」 「それどころじゃない、父さん。帝国側にも飛行機が存在してた」 「何だと!?」 空の言葉に陸は驚きの表情を見せた。 「しかも操縦者は遥皇子だ。間違いない、俺は見た」 「そうか‥‥それは報告しなければならん。空、ついて来い」 「わかった」 「殿下、どうなさったのです?まだお戻りの刻限ではないはずですが」 「SSの飛行機に遭遇した」 「何ですと!殿下、間違いなくSSなのですか?」 「ああ、間違いない。私はこの目で見た。あれは間違いなくSSだ」 教官は慌てた表情でそばにいた男に何か耳打ちした。男は急いでその場を走り去る。 「間違いない‥‥あれは、空だ。私には、俺にはわかる」 遥のその呟きは、誰の耳にも届くことはなかった。
https://w.atwiki.jp/ffwm/pages/256.html
英雄と蛇、邂逅(後編)◆aptFsfXzZw PREV 英雄と蛇、邂逅(前編) 「僕らには今日中にでも自分を餌に他の陣営を複数組、一箇所に集める計画がある。詳細を詰めるのはこの後だが、君はそれに横合いから乗っかってくれるだけで良い」 マスター替えの協力を申し出たマヒロは、アーチャーに対し指を二本立ててみせた。 「君にとってのメリットは二つ。一つは自身が騒動の中心となるよりも俯瞰的に戦場を把握でき、僕に釣られた陣営の不意を突いて効率良く間引きができること。そしてもう一つは、複数のマスターを候補として品定めできることだ」 指を折り終えたマヒロは、本題へと話題を切り込んでくる。 「君が非好戦的なあの子を切らない理由は、単純にあの子が魔力プールとして見れば優秀だからという面が一番大きいだろう? 強力なサーヴァントほど消費は激しい。マスターを替えても戦えなければ意味がない。志気と能力、その二つの観点から妥協できる候補を一組ずつ遭遇する中で見つけ出し、事を運ぶのは容易じゃない。今のマスターの協力が得られないならなおのこと、君だけで見繕うのは非現実的だ。だから僕らの協力する余地がある」 アーチャーの現状、それから導き出された課題を小気味よく導き出し、その解決のために需要を満たす存在として、少年は自陣営の価値を改めて強調して来る。 「そして条件を満たすマスターが居ても、第一候補を必ず活用できるとも限らない。命綱の付け替えをするというのならなおのこと、保険は残しておくべきだ」 「だから敵であれマスターは極力殺すな、と言いたいわけか」 「そういうこと。降伏すれば良い、とは君も言っていたけど、その後の保証なしでは応じる相手も応じないだろう。だから、その後の監視と保護は僕らが受け持つ」 アーチャーの解釈に頷いたマヒロは再び、微かに背後を――今度は視線を下げて、イリヤを示すように振り返った。 「もちろん、あの子のこともね」 「……私よりも、貴様の方が我がマスターを気にかけているようだな」 果たして、その言葉のためにアーチャーが開けた間隙の意味に気づいたか否か。 ともかくとして、死線を一つ越えたマヒロはそのまま、おどけたようにして口を開いていた。 「それはね。サーヴァントを喪ったマスターも含む生存競争を煽っていた監督役は、僕の目的からしても退場して貰うことが望ましい。まずはその点だけでも協力して貰えるなら、その他の妥協を引き出すためにはこちらとしても手は尽くしたい、ということだけど」 「……まぁ、筋は通っているな」 アーチャーの零した感想に、マヒロは年相応の少年が浮かべるような笑顔を見せた。 「ありがたい。じゃあその信頼に応える意味でも、アサシンの真名を明かしておく。彼は千手扉間――木ノ葉隠れの二代目火影。忍者だ、凄いだろう」 「……遠い事象世界の英雄か」 何故かドヤ顔で誇るマヒロに取り合わず、アーチャーは聖杯より与えられた知識と照合し、目の前のアサシンの正体を把握した。 神代より続く因果が実を結ぶ忍の物語に登場した英雄の一人。外見的・能力的な特徴も確かに合致する。 敵に回せば厄介ではあるが、それでも相性を含め、アーチャーが戦闘で遅れを取るような相手ではない。 なおかつ、協力者とできるなら有用であるとも見立てることができた。 「……やっぱり知識はあるのか。だったら話が早い。数多の禁術を開発した二代目にはキャスターの適正もある。だからマスターが生きたままでの契約の変更も、彼の補助があれば難しくはないはずだ」 淡白な反応にやや拗ねたような調子で、マヒロが述べる。 「『聖杯符』の回収についても援護する。ご覧の通り僕の令呪は残り一画だし、先の制約の破棄と『夢幻召喚』の資格は両立不可。主従で戦力を倍加して君に叛逆する、ということもできない。そもそも僕には魔力が残ってないし。 君がマスターを乗り換え、監督役を抹殺し、無事に優勝まで漕ぎ着けたなら最後の令呪でアサシンも自害させて『聖杯符』を提供する。その時には、見返りとして先程伝えたこちらの願いを汲んで貰いたいけれど」 平然と、自らのサーヴァントの切り捨てをマヒロは述べるが――アーチャーの伺う限り、アサシンの顔色に変化はない。 ……与えられた知識によれば、アサシンは徹底した効率主義から敵対者にとっては悪名高い存在であると同時、その死因は次代を担う若者達のため、自らを囮として捨て駒になったことだという。 そんな最期を自ら選ぶ、先の主張にも垣間見えた精神性故か。はたまた、マヒロの主張がやはり虚偽であるためか。アサシンの無反応はどちらの理由も確証はないが、アーチャーはそれを踏まえた上で改めて口を開いた。 「確約はしかねるな。戦場での不殺も、聖杯に託す願いも、余裕があるとは限るまい」 「……ま、それはこちらも他に選択肢がなく縋っている身の上じゃあ、強く出ることはできないからね。君に余裕ができるよう僕らも微力を尽くそう」 互いにできる最大限の譲歩を示し合わせた後、マヒロはにやりとほくそ笑んだ。 「でも、逆を言えば――こちらの手助けが足りている限りは」 「ああ。貴様らの策とやらに乗っても構わん」 マヒロの答え合わせを、アーチャーが引き継ぎ――同盟締結への合意を示した。 ◆ 実のところ。マヒロの言い分が真実であれ偽りであれ、アーチャーにとって大差はない。 そも、アーチャーにとっての万象との関わり方は極めて単純であり、復讐に利用できる物は利用し、その逆であれば排除する、というだけだ。 裏返せば、他のマスターの命を奪うのは単に復讐に向け後顧の憂いを断つためであり、殺人自体がアーチャーにとっての目的というわけではない。 故に、より宿願成就の公算を上げるためならば、敵マスターを敢えて見逃すという選択肢も充分検討に足りる。 そしてマヒロの主張は、現在生きている人間の最大多数の生還、という一点を実現するための手法としては確かに筋が通っている。 今のところ純粋に論理を言葉で聞く限りでは、疑う理由は乏しい。 そして、腹に一物を抱えているのだとしても。少なくとも令呪一画と引き換えに交渉を臨むほどの意気込みであれば、アーチャーを騙すとしてもその補填を狙い、利用しようとするはず。 そのために、当面は述べた言葉に沿った行動へ移るだろう。 ならば実力を有すこちらが同盟の主導権を渡さず、その中で得られる益があるうちは実際に協力してやれば良いだけだ。 仮に彼らとの同盟を喪ったとしても、そもそもほんの数分前に労せず降って湧いた話がなくなり、元の状況に戻るのみ。何より、この先イリヤが心変わりすることがあれば即不要になる程度の協力関係だ。 大して気にかけるほどのものではない――と、そのように考えていた。 「――では、長時間滞在すると監督役から物言いを受けそうだし、僕も今はまだ潜伏のためロールに復帰したい。互いの連絡用にもアサシンの分身を一体付けるから、単なる情報の提供は彼から受けて欲しい」 主要な交渉を終えたマヒロの提言と同時、白煙を上げてアサシンが"増えた"。 影分身の術。名の通り、己の力を分け与えた分身を生み出す忍術だと記憶している。 当然令呪の効力は分身にも及んでいるとして。確かに先程の念話も使えるならば、この分身を預かることは既に十分有用、だが―― 「……分身の魔力が少なすぎるように見えるが」 少なくとも、サーヴァント戦ではせいぜい肉壁にできる程度の援護しか期待できない、とアーチャーは見立てた。 「繰り返すけど、僕がアサシンに魔力を供給できていないからね。分身に戦闘力まで確保させる余裕はない。そこは了承して欲しい」 「既に大のために小を切り捨てる腹づもりなら、魂喰いをする気はないのか? その程度の覚悟もなく、私の力に縋ろうと?」 威圧するようにして、アーチャーは値踏みの言葉を投げかけるが、マヒロはわずかに視線を険しくしただけで即答した。 「それをしてしまうと、あの子をはじめ保護するマスターたちの信用が得られなくなる。後のために了承して欲しい」 この瞬間に脅されながらも、あくまで先のことを見据えて回答する。その姿勢に内心、一定の評価を与えながらも、今後の関係を有利にしようとアーチャーはさらに詰め寄った。 「だが、それが同盟のために尽くすという約定を違えているとは考えないのか?」 「互乗起爆札」 瞬間、マヒロは抑揚のない声で呟いた。 「――何?」 「二代目火影が生前開発した禁術――穢土転生。その内容は知ってるかい?」 真名が刷り込まれているように、当然その知識はアーチャーにも備わっている。 口寄せ・穢土転生。二代目火影千手扉間が自ら考案・開発した、蘇生させ不死の肉体を与えた死者を支配し、自爆特攻させるという、徹底的な効率主義の行き着いたおよそ外道の誹りを避けられぬ邪法。 その自爆のために使われる、不断炸裂により広範囲・長時間を攻撃する自爆装置の名が、互乗起爆札だったはずだ。 「禁術自体はキャスターでの召喚じゃないと扱えないらしいが、合わせて運用していた爆弾まではそうでもない。 アサシンはそのセーフティを生体反応と同期させて、僕の体内に仕込んである。ついでに自害用の劇毒もね」 そしてマヒロはさらりと、文字通りの爆弾発言を行った。 「どうせ同盟に失敗すれば死ぬ命だったんだ。だけど、僕も生きている以上は死ぬことができる。ならただ失敗して死ぬよりは、君も巻き添えにできる方が上等だろう?」 「下らん嘘だな。令呪の縛りはどうした」 「命令はあくまであの瞬間、『以後』を対象とした内容だ。仕込みはとうの昔に終えているに決まってるだろう」 失笑に失笑を返された直後。不意に、アーチャーの中の何かが警告を発した。 その時、背筋を流れた怖気は。まるで、致命的な罠へと単身で飛び込んでしまった刹那のような―― 「そして君らへの攻撃やその援護を禁止はしたけれど、阻止までは命じていない。ならアサシンが敢えて解除する理由もない。 僕はともかく。二代目火影が本当に何の備えもなく、君の前に姿を見せたと思っていたのかい?」 筋は通る。確かにサーヴァントにも有効な爆弾を己がマスターに仕込むぐらいはアサシン――千手扉間はする男だ。 彼の背後に控えるアサシンは、弁舌をマスターに任せ、分身ともども無言を貫いている。その氷のような瞳の奥の、心中を推し量ることはアーチャーにも叶わない。 マヒロの言葉が真実であるという証拠はない。だが、否定するための根拠もまた。 「なるほどな。それでその程度の脅しが、この私に通じるとでも思ったか?」 「君には、ね。でも教会や、あそこで寝ている君のマスターはどうかな?」 瞬間。わざわざこの場所で姿を現した理由、そしてイリヤと分断させた目的の一つを、今更になってアーチャーは理解した。 魔術師の工房でもある教会ならば、たかがアサシンの使い捨ての爆弾一つ、耐えきってみせることは可能だろう。 だが、果たして起爆した場合。今の位置から、野晒しなイリヤの守護が間に合うのか――そして中立地帯で諍いを起こし、運営側に事実として被害を齎した末に待つ討伐令を、免れる術は。 「貴様……っ!」 「僕も、彼女を巻き込むことは本意じゃない。けれど、より大勢を守るためならやむを得ない。だから選ばせないでくれ」 初めて胸中を乱したアーチャーに対し、マヒロは悲しげな表情で応えた。 しかしそこにはなおも、一切の怯えの色はなく。 激情を覆う冷静さを取り戻した後、アーチャーは口を開いた。 「……貴様が自害するより早く、あれのように昏倒させられるとは思わなかったか?」 「実を言うと、そこは僕にも予測がつかない。結果次第で君らに危害が及ぶ引き金を君自身が引くという場合、さっきアサシンに掛けた令呪がどのように働くのか、僕にもまだ読み切れないからね」 問いかけを受けたマヒロは、先に見せた悲痛さの鳴りを潜め、待っていたとばかりに乗ってきた。 まるで賭け事に興じるかのような気軽さで。 彼らを無力な鴨と見て、軽い気持ちで吹っ掛けたアーチャーと同じぐらい軽率に。 そして抑えきれずに滲み出た、刺激への愉悦を発露させて。 ……自害されるより早く気絶させ、場所を移す。 あるいは体内の起爆札諸共、発動の隙を与えず瞬時にマヒロの肉体を完全消滅させる。 いずれも、アーチャーならば容易い所業だ。 しかしそこに、最速の忍とまで謳われたアサシンの妨害が加わるとなれば。アーチャーをして、その達成は確実なものとは言えなくなる。 まして、マヒロの令呪は姿を現す以前より、既にその一画が―― 「でも、そんな賭けをするよりは――君も人間なら、どっちが得かは話せばわかることだろう?」 狙い澄ましたように、マヒロはそんな言葉を投げてきた。 問いかけていたのはこちらだというのに、まるで試すかのような口ぶりで。 「……よいだろう。寄越すのはその粗悪な分身で構わん」 数瞬の葛藤の後。せいぜい連絡用の子機と、本体らが移動するための中継端末にしか使えそうにない分身を指し示して、アーチャーは譲歩の意志を示した。 「酷い言われようだな。事実ではあるが」 「ただし。私の監視から逃れた瞬間があればこの分身も、そして貴様らも同盟に背いたものと見なす。それを忘れないことだな」 分身のアサシンが嘆息を零すのを待たず、アーチャーは釘を差した。 「もちろん。なにせ大事な同盟相手なんだから、互いの信用を大切にしないとね」 一方、体よく監視の目を押し付けることに成功したマヒロは、アーチャーの脅しもどこ吹く風とばかりにいけしゃあしゃあと言い放つ。 ……とはいえ、先に同盟相手の目的に背こうとした側である以上、今は沈黙することしかできず。 「それじゃあ、計画の進展含め、こちらから何かあれば分身を通じて連絡する。逆もまた然りだ。要望には可能な範囲で応えさせて貰うから、今後ともよろしく」 それだけを告げると、いよいよ監督役の目が怖いからとマヒロはアサシンの本体と共に教会前から消失した。 時空間忍術、飛雷神の術――設定した座標まで、瞬時に空間を転移する高等忍術だ。 その座標の設定というのも、アサシンが一度手で触れるだけで完了するという簡便さ。 利用できれば有用なそれを見ながらも、アーチャーは残された分身に告げた。 「当然だが、私たちには触れるな」 「承知した」 ……本選で最初に対峙したこの主従は、おそらくはこの聖杯戦争における最弱候補の一角だろう。 何しろ魔力供給もろくにできず、当人らも真っ当に優勝できるとは思っていないと宣うのだから。 しかし彼らはある意味、アーチャーをして油断のできない強敵だった。 同盟交渉さえ成立した後なら、こちらが主導権を握ろうとすれば細々と交渉する前に、いきなり死ぬ死なないの話を切り出して来る思い切りの良さ。 真偽は不明だが、もしもあの脅しが事実であれば、交渉が決裂しアーチャーが彼らを仕留めた時点で以後の不利が決定していたというのだから質が悪い。 ……しかもマヒロ自身は、己の生き死にはどうでも良いと思っている手合なのだ。 数多の戦場で殺生を目の当たりにしたアーチャーだからこそわかるが、あれは戦士ですらない戦狂いの顔。 勇気や慈愛ではなく、狂気の類。だからこそアサシンの真名と相まって、何の裏付けもないただの言葉が無視できない劇毒と化した。 そして、そうであればこそ初めて姿を現した瞬間から、このアーチャーの殺意を前にして、一度たりとも己が身を案じた様子を見せなかったことにも合点が行く。 そう。 理由はどうあれ、アーチャーを人間呼ばわりしたあの少年は、終ぞアルケイデスを怖れなかった。 挙句、話せばわかると来たものだ。 「面白い」 知らず、アーチャーは呟きを零した。 あの弱者は異常者の類だろうが、その狂気を支える強欲には興味がある。 無力な小僧と侮っていたが、言葉による駆け引きに限ればアーチャーを相手に一歩も引かなかった、話し合いという戦場での熟達者。 果たして口先の通り、彼は今後アーチャーに協力し続けるのか、それとも裏切りを見せるのか――あの蛇がどのように踊るのか、その時はどのようにやり合おうか。 未だ知り得ぬ、しかし間近に待ち受けるこの先の出来事に。あの船に乗り、未知の冒険に挑んでいた時のような滾りを覚えるその一方で…… 「――アーチャー! あなた、勝手に何を話していたんですか!?」 「先に告げたはずだ。単なる同盟交渉に過ぎん」 教会に接近した次第、食って掛かるルビーの追求をそのように躱しながら、アーチャーは気絶したままのイリヤの痩身を掴み取る。 そして、即座にその身に何の変化もないかを検分した。 「ちょっと、イリヤさんに何を――ってアタシもですか!?」 またも抗議に向かってきたルビーを捕まえたアーチャーは、念のため彼女の全体もまた素早く確認を終える。 「――杞憂だったか」 「信用されていないようだな」 アサシンの分身の嘆息に、アーチャーもまた鼻を鳴らす。 「何しろ悪名高い二代目火影との会談の後だ。警戒するのも当然のことだろう?」 意趣返しのようにそう告げるアーチャーが危惧したのは、アサシンの忍術による工作だった。 終始監視していたつもりではあるが、気配遮断と影分身を駆使されたなら万が一もあり得る。少なくとも侮れる相手ではないことは、既に重々承知させられたのだから。 だが、たちまち殺す必要はないだろうと――今この時点では、アーチャーはそのように判断した。 ……いずれ、切り捨てる算段ではあったとしても。 もしも、イリヤに害の及ぶような真似に出ていたのであれば、アーチャーは速やかにマヒロたちを殺すつもりだった。 確かに、復讐を成就するためならば如何なる禁忌にも躊躇するつもりはない。 だがそれはあくまで、最期に報いを受ける覚悟を前提としたアーチャー自身の行いに限った話。 どんな理由であれ、幼子を害する輩など悍ましき外道に他ならない。 どれだけ歪曲させられても、その悪虐を許すことはできない――それが、アーチャーの芯となる精神だった。 監督役の抹殺も、本心を言えば聖杯戦争における干渉を排除したいこと以上に、幼子を殺めた邪悪を討たねばならぬという義憤が動機として大きいほどに。 故に、イリヤを自爆に巻き込むことを仄めかして来た際は激高しかけたが、脅しが真実だとしても引き金を引くのはあくまでアーチャー自身であり……虚偽だとすればそもそも害する手段が存在しない以上。己が無法な暴君ではないと定義するなら、大義名分とした同盟を重んじ矛を収めるのが道理だろう。 結果として、変わらぬ重みを肩に載せるに至り――そこに、懐かしさすら漂う安堵を覚える自身を否定しながら、歪曲した大英雄は立ち上がる。 「まずは拠点に戻る。また喚き散らすかもしれんが、我がマスターが目覚めた後、貴様らの掴んだ他陣営の情報とやらを寄越せ。全てな」 「あのー……そっちのアサシンさんでも良いので、道中同盟の内容だけでもアタシにも教えてくれませんか?」 「よかろう」 そんな声を背に伴いながら、歩み出した復讐者が……情報提供という形で、より古くに置いてきた縁を若き蛇が結ぶことを知るのは、おそらくはもう少し先の話。 ◆ 「案の定、警戒されているな」 『第一階位(カテゴリーエース)』のアーチャーに同行させた分身から、秘伝忍術・心伝心により報告を受けたアサシンは主に向け、その内容を口にした。 場所はスノーフィールドの市立高校、ではなく。影武者と交代するタイミングを掴むための中継として一旦、マヒロ宅の自室に戻っていた。 「目標の第一段階は達成したが、この先へ進めるには根気が必要だろう」 「監視していた最中に彼らがたまたま教会を訪れ弱みを見せてくれた、という運の助けがなければそれさえ叶いませんでしたからね」 アサシンの分析にも、マヒロは焦る様子なく首肯し、事態を振り返る。 「だが何にせよ、結果としては聖杯獲得の意欲の強いアーチャーの下に同盟という形で分身を送り込めた。戦術レベルでの話ですけど、この先の難易度は充分下げられるかと」 「……やるだけのことはやらせてみるが」 そこでアサシンの声は幾分、呆れた調子を混ぜ始めた。 「ワシは兄者と違って賭博はしなかったからな。分身ともども、貴様ほど大逸れたハッタリには慣れておらんぞ」 「……勿体無いですね。準備なしの自爆宣言なんて、あなたの真名があればこそ威力を得られたことなんですけど」 前は国を丸ごと空にしたんですよ、などとマヒロは心底惜しむ声音で続けた。 アサシンこと、千手扉間がマヒロの体内に互乗起爆札を仕掛けたという、アーチャーの要求を撤回させた脅しのカード。 言うまでもなく、それはただのブラフだった。 マヒロには、暴力に頼るという選択肢、その一切を否定しているのだから。 ……厳密に言えば、全く別の起爆条件でアサシンは仕込もうとしていたが、そういう理由でマヒロ自身が丁重に辞退した経緯があり、咄嗟に言い出せたわけだが。 いずれにせよ、行使されない限りは、暴力は武力という交渉のカード。 その正体がただの白紙でも、裏返さない限りは幻想の切札として効力を発揮させることもできる。 仮令相手が、英霊であっても――――同じく理性に基づき思考する人間ならば、騙すことは不可能ではないのだ。 その証左となるハッタリの成果に、しかしアサシンは首を振る。 「そのせいでもある。同盟意識を再認させることはできたが、こちらの要求を通した後だ。次の話運びは難化するぞ」 「元より想定の内でしょう。それに一応、尾を踏む直前で留まるようにはしたつもりですが」 「それでも、だ。あれだけ警戒されればマーキングを仕掛けられる局面は限られる」 飛雷神のマーキングを、あのアーチャーに施すこと。 それが聖杯戦争を止めるため、いずれ達成しておくべき勝利条件の一つであると、マヒロとアサシンは認識していた。 故に令呪を捧げてまで辿り着いた同盟交渉も、その目的のために講じた虚言でしかない。 そして、ただ相手への譲歩のためだけに令呪を消費するほど、マヒロもアサシンも甘くはない。 ハッタリや情報操作だけではなく、実行力のある抑止、交渉のカードとして……此度の令呪の内容を、最終的にはアーチャーへの呪縛として利用する展望があってこその決断だ。 問題は、そのためにも重要なマーキングの設定が既に警戒されているところにあるが。 「とはいえ、言ったとおりです。復讐者の言いなりになって民草を食い散らかすような輩に、命を預けられる者など居ないでしょう。ましてその時は、あなたの真名が今度は邪魔になる。それこそイリヤ(あの子)の懐柔だって」 「マヒロよ。ワシはおまえの判断を否定しているわけではない。ただ、都合良く事が運んだからと楽観はするなと言っているのだ」 抗議するマヒロに、伝説の忍は淡々と応じる。 「加えて言えば、条件的にこの策が有効なのはそもそも中盤頃だけだ。それこそ勝負は時の運も絡む。ならば賭けの回数を減らすべきだ」 確かに現状は悪くない。他の陣営含め少なくともあのアーチャーに先手を取られ、狙撃で即死させられる事態はまず回避できる。 さらにこの先に用意があるから、情報を提供するからと理由づけして序盤の行動を抑制しつつ、強豪である彼との繋がりを他の陣営との交渉材料にして盤面を整えて行くことは可能だろう。 だがそれも、いつまでも続くわけでもなく。 「悲観もしない主義ですが、進言はありがたく受け取らせて貰います。先程までと違って状況が動いたんだから、今度は早めに運任せの要素を減らせ、ということですね」 「そういうことだ。特に、アーチャーの監視に一体付けたということは、今のワシでは自由に動かせる分身は精々あと一つが限界だ。使い道を早々に決めねばならん」 アサシンの言葉に、微かに視線を落としてマヒロは思考して。 「……例のあの子、結局うちの学校には居なかったんですよね?」 問うたのは、後ほど同盟相手にも情報提供することになっている、とあるマスターに関することだった。 昨夜、アサシンの諜報網は『第一階位』の弓兵の他、件の口裂け女と目されるサーヴァントと、それを退散せしめNPCを救ったもう一騎、『第四階位(カテゴリーフォー)』のアーチャーの二騎の本戦出場サーヴァントを発見していたのだ。 その振る舞いを見る限り、後者の陣営はおそらく、現状把握している勢力の中では最も人格的な危険度が低いと考えられる。 接触を図る価値は充分にあり、しかもマスターともども容姿に至るまでマヒロとアサシンが把握済と好条件、なのだが。 「ここまで校舎内を調べはしたが、やはり見かけてはいないな」 「ですよねぇ。たまたま今日は不在でも、普段あんなに可愛い子が居たら余はがっつり覚えていると思うので、やはりミドルスクールの生徒でしょうか」 未だその所在を確かめられてはいない。 浮かび上がった候補地も推論に過ぎないことを踏まえた上で、予想より早期に達成した『第一階位』のアーチャーとの接触から計画を早めに修正し、マヒロは改めて口を開いた。 「……教会を見張っていても、多分これ以上の収穫はないでしょう。というか次に誰か来た時に顔を出してもいい加減監督役に目をつけられかねないので、動かします」 「同感だな」 「しかしマーキングか、他の対抗手段が確立できないうちに不特定多数へ呼びかけてもあのアーチャーが得をするだけです。どっち道日中は集まりも悪いでしょうし、事前に接触を図れる相手とは会っておいた方が良いでしょう」 そうは言っても、口裂け女は論外だろう。早期に被害を抑えたい気持ちはあるが、今の手札でのこのこ会いに行っても良い結果になるとは思えず、そもそも神出鬼没の都市伝説とは何処で出会えるのかも不明だ。 歯痒いが、そうとなれば、この後に選ぶべき妥当な指し手は一つだけ。 とはいえ、それも―― 「――結局のところ変更はなく、まずは彼女からですが。仮に中学生とすると授業中に余が乱入するのも難しいので、素直に互いの放課後を待ちましょう。ただ、事前に居る居ないの確認は済ませたい」 「承知した。下見程度ならば分身でも容易い」 「お願いします。可能ならその時、恋文の一つでも臨機応変に」 冗談めかして考えを伝えながら、マヒロは第四の弓兵との接触を目指し、次の目的地を中学校に設定した。 その選択が手繰り寄せる因縁の大きさを、まだ知る由もないままに。 【D-3 エーデンファルト邸/一日目 午前(正午間近)】 【マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルト@ミスマルカ興国物語】 [状態] 健康 [令呪] 残り一画 [装備] なし [道具] なし [所持金] 裕福な高校生並 [所持カード] なし [思考・状況] 基本行動方針:一切の暴力に頼らず、聖杯戦争を止める。 1.暴力以外はなんでも使う。 2.討伐令の仕組み等を利用し、他の主従を牽制した上で交渉に持ち込みたい。 3.他の陣営の情報を集めると同時に、上記のための準備を進めたい。 4.アーチャー(アルケイデス)を抑えつつ、利用して立ち回る。 5.次は中学校にいると思しき第四階位の陣営との接触を図る。まずは確認のためアサシンの分身を潜入させる。 [備考] ※スノーフィールドにおける役割は市長の息子である高校生です。 ※教会を訪れ、神秘の秘匿とそれに関するペナルティの条件について知見を得ました。 ※監督役の説明から、冬木の大聖杯同様残存する陣営が一勢力に統一され聖杯戦争が停滞した場合に、予備システムで追加サーヴァントが召喚されるのではと推測しています。 ※監督役が参戦マスターの経歴を把握していることを知りました。また、参戦サーヴァントの詳細は知り得ていないと推測しています。 ※『討伐令の仕組みを利用した話し合いの席』を設ける手段について、具体的には後続の書き手さんにお任せします。 ※『第一階位』のアーチャーの真名を知りました。また、彼と(表面上)同盟を結びました。 ※本選開始直後に行われた、『第四階位』のアーチャーと口裂け女の接触を把握していました。 【アサシン(千手扉間)@NARUTO】 [状態] 魔力消費(小)、令呪の縛り(下記参照)あり、気配遮断中、影分身二体生成済 [装備] 各種忍具 [道具] 各種忍具 [所持金] なし [思考・状況] 基本行動方針:マヒロが火の意志を継ぐ者か否かを見極める。 1.当面はマヒロに従い、協力する。 2.影分身を統括し、戦況を有利に導く。 3.隙を見てアーチャー(アルケイデス)に飛雷神のマーキングを仕掛ける。 [備考] ※令呪により、マヒロの同意なき暴力の行使ができません。 ※現状、魔力供給がなされていません。 ※スノーフィールド市内に飛雷神の術のマーキングを施してあります。また、契約で繋がっているためマヒロを『自身に触れている物』として飛雷神の対象とすることが可能です。 ※『第一階位』のアーチャーの真名を知りました。また、彼と(表面上)同盟を結びました。 ※本選開始直後に行われた、『第四階位』のアーチャーと口裂け女の接触を把握していました。 ※令呪により、『第一階位』のアーチャーおよびそのマスターへの暴力の行使、並びにその援護を永久に禁止されています。 なお、この令呪の内容も利用してアーチャー(アルケイデス)に対する抑止力となる策を練っているようですが、詳細については後続の書き手さんにお任せします。 【D-4 市立高校/一日目 午前(正午間近)】 【アサシン・影分身1】 [状態] 割譲魔力(極小)、マヒロに変装して授業中、令呪の縛り(下記参照)あり、気配遮断中 [装備] 各種忍具 [道具] 各種忍具 [所持金] なし [思考・状況] 1.マヒロと交代次第、中学校に向かい『第四階位』のアーチャー陣営の所在を確認、可能ならば伝言を残す。 [備考] ※令呪により、マヒロの同意なき暴力の行使ができません。 ※同じく令呪により、『第一階位』のアーチャーおよびそのマスターへの暴力の行使並びにその援護を永久に禁止されています。 ※『第一階位』のアーチャーの真名を知りました。 【E-4 中央教会付近/一日目 午前(正午間近)】 【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤドライ!!】 [状態] 健康、クロを喪った精神的ショック、気絶中 [令呪] 残り三画 [装備] カレイドステッキ・マジカルルビー [道具] クラスカード×1~5 [所持金] 小学生並 [所持カード] なし [思考・状況] 基本行動方針:未定 1.??? 2.アーチャー(アルケイデス)の言いなりに流れされるのはイヤだ。 3.巨人(ヘラクレス)の夢が気がかり。 [備考] ※クラスカード(サーヴァントカード)を持っていますが、バーサーカー以外に何のカードを、また合計で何枚所有しているのかは後続の書き手さんにお任せします。 ※家人としてセラ、及びリーゼリットのNPCが同居しています。両親及び衛宮士郎は少なくとも現在、家に居ない様子です。 【アーチャー(アルケイデス)@Fate/strange Fake】 [状態] 健康、イリヤに対する謎の懐旧の念(※本人は否定的)、マヒロへの興味 [装備] 『十二の栄光(キングス・オーダー)』 [道具] なし [所持金] なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯狙い 1.アインツベルン邸に戻り、イリヤの目覚めを待つ。 2.その後の手筈を整えるまで監督役と事を構えるつもりはないが、幼子を殺めた外道は須らく誅殺する。 3.上記のためにマヒロを利用する。ただし、アサシン(扉間)ともども警戒は怠らない。 [備考] ※『第二階位』のアサシンの真名を知りました。 ※マヒロに少しだけ知り合いの面影を感じています。 ※マヒロに起爆札が仕掛けられているという話は疑いを持っていますが、否定しきれていません。 ※『第二階位(カテゴリーツー)』の陣営と同盟を結びました。 【アサシン・影分身2】 [状態] 割譲魔力(極小)、令呪の縛り(下記参照)あり [装備] 各種忍具 [道具] 各種忍具 [所持金] なし [思考・状況] 1.『第一階位』のアーチャーに同行して表面上の同盟関係を保ちつつ、可能な限り被害を抑止できるよう誘導する。 2.イリヤおよびルビーの心変わりをそれとなく妨害し、可能ならば懐柔を図る。 3.以上のための活動経緯を本体に随時報告する。 [備考] ※令呪により、マヒロの同意なき暴力の行使ができません。 ※同じく令呪により、『第一階位』のアーチャーおよびそのマスターへの暴力の行使並びにその援護を永久に禁止されています。 ※『第一階位』のアーチャーの真名を知りました。 【E-4 中央教会/一日目 午前(正午間近)】 【シエル@月姫】 [状態] 健康 [令呪] 残り?画 [装備] クラスカード・アーチャー(エミヤ)、第七聖典、黒鍵×沢山 [道具] 不明 [所持金] 不明 [所持カード] なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争の円滑な進行 1.監督役としての務めを果たす。 2.イリヤおよびマヒロの陣営を警戒する。 [備考] ※彼女は厳密にはシエルを模してムーンセルが創造した上級AIで、本人ではありませんが、本人と同等の能力を有しています。 008 your fairytale/Bad Apple princess 投下順 010:止まる『世界』、回る運命(前編) 007 始まりはZero、終わりならZet 時系列順 011:学校の怪談、口裂け女のウワサ 003 言の葉を紡ぐ理由 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 013 静寂を破り、芽吹いた夢(前編) アーチャー(アルケイデス) マヒロ・ユキルスニーク・エーデンファルト アサシン(千手扉間) シエル
https://w.atwiki.jp/hit_hageme/pages/34.html
スタートしてすぐの看守を殺し、ハードボーラーと戸棚からショットガン+弾を入手 ドアを開けると、兄弟出現のムービー 左に曲がり突き当たりの柵を開け部屋の中の看守を殺し、ハードボーラーと戸棚からPM5+PM5の弾+ショットガンの弾+防弾ベストを入手 部屋の入り口横の壁に隠れてのぞき込みで、peekでやってくるクローンたちを全員倒す。クローンを全員倒すと「クローン出動」のアラートが表示されなくなる 、一人を引きずってゆきバーコードリーダーに読み込ませる 開いた扉を進み、でてきた博士を殺せば終了 ※倒さずにいるとスタンガンを撃たれムービーが出てゲームオーバー 【もっと早く倒したい場合】 スタートしてすぐの看守を殺し、ハードボーラーと戸棚からショットガン+弾を入手 ドアを開けると、兄弟出現のムービー 左に曲がり突き当たりの柵を開け部屋の中の看守を殺し、ハードボーラーと戸棚からPM5+PM5の弾+ショットガンの弾+防弾ベストを入手(ここまでは同じ) 部屋の入り口横の壁に隠れてのぞき込みで、やってくるクローンの1人めのを倒したら、ダッシュで突き当り反対側の柵を開け右、右と行ってすぐのドアを開けるとミニガンがある。 いそいでミニガンを取り、右左と行き柵を開けるとクローン出動の機械がガラス越しに見える。そのあたりにミニガンを置く。間に合わないとクローンが運んでいる途中で来る。他の銃を選択できる状態にして運ぶこと。 うまい事その付近で2人目のクローンを倒し、同様にガラスの付近に置いておく。 3人目のクローン出動準備になるので、ガラス向かって左のドアを開けガラスの反対側にダッシュ。 反対側のガラスが開くので、また反対側に戻り3人目を倒す。 ミニガンを持ったままクローンをバーコードリーダーへ運びドアを開ける。 ドアを開けると、クローンズがいるので、ミニガンを発射準備にしつつ近づき発射になったところで全員倒す。 博士倒す。
https://w.atwiki.jp/toilet-tenhou/pages/20.html
バキ
https://w.atwiki.jp/oreqsw/pages/1167.html
48.俺「ストライクウィッチーズじゃねえの?」 292~303 俺「・・・・ここはどこなんだ?」 目を覚ますとだだっ広い草原のど真ん中にいることに気付いた。 確か自分は、浜辺に置いてあったボロい木の小舟で寝ていたはずだ。 そのボロい小舟は傍らで横たわっている。 寝ている間に流されてしまった、としても小舟が独りでにこんな所まで上がってくるはずがない。 俺「腹減ったな・・・・」 とりあえず食う物を求めて歩くことにした。 ここ最近、ろくに食べてないので死ぬほど腹が減っている。 ◇ ◇ ◇ 歩き続けること二時間、浜辺に差し掛かった。 海の向こうへと向かうように巨大な建物があり、まるで要塞のようにも思える。 この建物だけでなく、途中の景色を見てもそれが日本のものとは思えない。 どうやらここは外国のようだ。 建物の様式からして、ヨーロッパ辺りなのかもしれない。 俺「あそこに行くと何か食べさせてもらえるかもな・・・・」 しかし、限界を迎えていた俺の身体は一歩たりとも歩くことができず、砂浜に倒れてしまった。 視界が暗転し、意識を手放した。 ここで死ぬのかな、まあそれでもいいか。 とか、そんなことを考えながら。 ◇ ◇ ◇ 俺「んー・・・・」 瞼越しに眩しさを感じ、目を覚ました。 だるさを感じつつも、上体を起こす。 どうやらベッドの上のようだ。誰かに運ばれてきたのかな。 エーリカ「あ、起きた」 俺を取り囲むように、ベッドの周りに女が七人も立っている。 しかも、全員がズボンの類を穿いていない、下着(?)が剥き出しの状態。 突然の異様な光景に、思わず後ずさった。 俺をここまで運んできたのはこの人たちかな。 ミーナ「おはようございます」 俺「お、おはようございます?」 いきなり声を掛けられ、間の抜けた返事が出てしまった。 更に、腹から大きな音が響く。 俺「なんか、食わせてくれないかな・・・・腹減った・・・・」 ◇ ◇ ◇ 俺「ふぅ~、ごちそうさまっ」 お辞儀をすると、小柄な少女が目を輝かせてこちらを見ている。 俺と同じ、日本人のような顔立ちの少女だ。 俺「ん? どしたの?」 芳佳「い、今のって『お辞儀』ですよね?」 俺「そうだけど、なんか間違ったかな・・・・?」 芳佳「なんとなく思ってたんですけど、あなたも扶桑の人だったんですね!」 ふそう? ああ、日本のことだっけ。 じっちゃんから、中国の伝説で日本をそう呼んでいたとかなんか忘れたけど聞いたことがあるな。 でも、どうしてわざわざ別名で呼んでいるんだ。今時扶桑なんて、通じないよな。 俺「扶桑って日本で合ってるんだよな?」 芳佳「『にほん』ってなんですか?」 全く予想外の答えが返ってきた。 日本の出身かと思えばその国の名前すらも知らないという。 芳佳「扶桑はずうっと昔から扶桑ですよ。 『にほん』って国は聞いたことないけど、外国にもお辞儀の習慣があるなんて感激です!」 俺「俺も『ふそう』なんて国は初めて聞くなァ」 その一言で周りが急に静かになる。 なんかマズいこと言ったかな・・・・ ミーナ「扶桑を知らないの?」 坂本「ふむう、何かありそうだな。ちょっと待ってろ」 眼帯の人はそう言って部屋を出ていく。 暫く経って、大きな紙筒を持って戻ってきた。 大きな机の類が部屋に無かったので、地べたにその紙筒を広げていく。 世界地図だった。 見覚えのある形・・・・ではあるけど微妙に違う。 アメリカ大陸とかの形がデタラメだし、地名も聞いたことないような名前が振られている。 坂本「お前のいう『にほん』は何処か、教えてくれ」 俺は迷わずに地図の右側に位置する島を指した。 ローマ字で『FUSO』と書かれている場所を。 坂本「そこは扶桑だ」 その一言で確信した。 信じられないことだけど、俺は別の世界に来ちまったんだ。 ◇ ◇ ◇ 坂本「異世界だと?」 バルクホルン「信じられんな・・・・」 俺「俺だって信じられないさ。異世界なんて空想上の話でしかなかったし」 『ふそう』と日本の話の後も、色々な話をしたがどれも辻褄が合わなかった。 今が何年なのかとか、魔法の存在、それから『ネウロイ』ってヤツの話も聞かされた。 どうやらネウロイってのはこの世界の常識的なことらしくて、それを知らなかったってことでやっと俺が異世界の人間だということが向こうにも認識されたようだ。 ミーナ「有り得ない話じゃないわね。ネウロイもこの世界の住人ではないし」 バルクホルン「まさか貴様、ネウロイではないだろうな!?」 その人はそう言いながら、腰に携えた銃を取り出してきた。 そしてその銃口がこちらに向く。 俺「待ってくれ待ってくれ! 俺は本当にネウロイなんて知らないしあんたらに敵意なんてないよ!」 ミーナ「落ち着いてトゥルーデ」 バルクホルン「・・・・分かった」 俺に向いていた銃口が下ろされるのを見て、ほっとする。 俺「ただ小舟で寝てただけなんだ。目が覚めたら全然違う場所にいて、最初は寝ている間に漂着してしまったものだと思ってたんだけど」 坂本「それで、歩き続けているうちに浜辺で倒れてしまったってわけか」 俺「そうだなァ」 ペリーヌ「随分と暢気に構えてますわね。危機感とかないのかしら?」 呆れながらそう言われた。 危機感か。指摘されるまでそんなこと全然考えてなかった。 俺「正直なところないよ、このまま何処かに消え去ってしまいたいと思ってたし。 意外なことになって驚きもしたけど、これはこれでいいかなって思ってる」 ペリーヌ「随分と変わったことを言いますのね」 リーネ「ペ、ペリーヌさん、失礼ですよ・・・・」 俺「はは、よく言われてたよ『変わり者』って。気にすることないさ」 リーネ「あ・・・・は、はいっ」 俺「そういえばまだ名前を聞いていなかった。俺の名前は『俺』って言うんだ。姓は、ない」 それから、全員の名前も教えてもらった。 ちっこいのが芳佳で大人しそうなのがリーネ。 眼鏡を掛けているのがペリーヌで眼帯の人が坂本さん、赤毛の人がミーナさん。 金髪なのがエーリカで、怖そうな人がバルクホルンさんだな。 今はワケあっていないけど、あと四人いるらしい。 どうやら皆軍人のようで、ここは戦争の最前線らしい。 軍人なのに女性ばかりだということに疑問を感じていたが、この世界では魔力を持つ女性が立場が上なのだそうだ。 ミーナ「それで、あなたはどうするのかしら?」 俺「暫くここに置いてもらえないかな。さっきの飯、美味かったし」 バルクホルン「貴様、さっきの話を聞いてなかったのか? ここは戦地だ。一般人を食わせていくような余裕などないぞ!」 ミーナ「落ち着いてトゥルーデ。 そうね・・・・男の人だから戦力としては望めないけど、雑用係としてなら置けないこともなさそうね」 雑用か・・・・戦ったりするよりはマシだよな。 料理とか掃除とかかな。やったことないけどやりながら慣れればいいよな。 俺のそういう思いは次の一言であっけなく崩れ去った。 坂本「いや、十分な戦力になり得るぞ」 俺「へ?」 坂本「私の魔眼で見通してみたが、俺からは魔力が感じられる。 訓練次第では私たちを凌ぐ戦力になるやもしれないな」 坂本さんの言葉に全員が驚きの表情を見せる。 俺には実感がないことなんだけど、この世界では常識を覆すことになるからな。 ペリーヌ「しかし、彼は男性では」 坂本「異世界間を移動した程なんだ。原理は分からないが、魔力があっても不思議ではないだろう。 どうだ俺、私たちと共に戦ってくれるか?」 ミーナ「無理強いはしないわ、あなたがどうしたいのか聞かせて頂戴」 戦いは嫌だ。俺は自分の手が血に染まっていくのが怖い。 俺がこの世界に来るようなことになってしまったのも、それから逃れるためだったんだ。 でも、なんだか期待されているようだし、ここは肯いておいたほうがいいのかもしれない。 適当にヘマすれば、そのうち戦力から外されるだろうし。 そうしたら雑用係に落ち着くかな・・・・ 俺「それじゃあ、力になれるか分かんないけどよろしく」 坂本「引き受けてくれるか! 頼もしいな! はっはっは!」 ミーナ「それでは、普通ならウィッチは階級は軍曹から始めてもらいますが・・・・ 俺さんは男性なので軍曹の下の伍長に任命しようと思いますがよろしいかしら?」 俺「特に拘らないよ。さっきみたいな美味いものが食わせてもらえるなら他には何もいらないな。 あれ作ったのって誰なんだ?」 二人が慎ましやかに名乗り出た。芳佳とリーネだっけ。 俺「本当に美味かったよ。また作ってくれ」 リーネ「は、はいっ!」 芳佳「ありがとうございますっ!」 二人とも微妙に顔が熱っぽいような。 二人を褒めていると、バルクホルンさん・・・・だっけ、彼女に睨まれた。 なんだか嫌われてるなァ。 ミーナ「それじゃあ、今日はもう遅いし、明日の朝のブリーフィングで改めて俺さんの紹介をしましょう。 まだ会ってない人もいることだし、色々と手続きも必要なので。今日はこの部屋でごゆっくり、ね」 俺「うん、ありがとう」 そういうと、ぞろぞろと皆俺に一言かけて部屋を出て行く。 俺の他に、誰もいなくなった。 ベッドに寝転んでこれからのことを考えた。 成行きで戦うことになったけど、まあ、それはどうにかできそうだから置いといて。 ここの人たちは皆良い人そうだ。 ここで過ごしていくと昔のことなんて忘れることができそうだな・・・・
https://w.atwiki.jp/new2souennokanntai/pages/360.html
トップページ イベント攻略 [部分編集] 報酬 勝利回数 1 VeryHard ★5 C・ニミッツ Extreme ★6 C・ニミッツ [部分編集] VeryHardの編成 敵戦力:42684 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:朝・晴 敵構成 : 空母、空母、空母、空母、戦艦、駆逐 敵旗艦技 : 鷹の目(索敵 +20%) 敵戦艦戦技 : 、、 技能 : 敵空母戦技 : 駆け回る亡霊、カウンター・ヘルダイブ 技能 : 爆撃機 120機 x4 敵駆逐戦技 : 、、 技能 : 未分類技能 : 装甲上昇Ⅴ、火力上昇Ⅴ x3、雷撃回避率強化Ⅴ、命中上昇Ⅴ x3、命中率上昇Ⅴ Extremeの編成 敵戦力:81443 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:朝・晴 敵構成 : 空母、空母、空母、空母、戦艦、駆逐 敵旗艦技 : 鷹の目(索敵 +20%) 敵戦艦戦技 : ベテラン提督の予測、不屈の反攻 技能 : 敵空母戦技 : 偽りの撃沈、ワルチング・マチルダ、絨毯爆撃Ⅴ、諸刃の空撃、駆け回る亡霊、カウンター・ヘルダイブ 技能 : 爆撃機 180機 x4、火災鎮火Ⅲ 敵駆逐戦技 : 回雷の秘儀、不滅の迅雷、 技能 : 未分類技能 : 戦技発動上昇Ⅴ x7、爆撃会心上昇Ⅴ x2、雷撃回避率強化Ⅴ x2、会心防御Ⅴ ↓コメント等 名前 閲覧数 今日: - 昨日: - 合計: -
https://w.atwiki.jp/ffwm/pages/255.html
英雄と蛇、邂逅(前編)◆aptFsfXzZw ――消えたくない、と彼女は願った。 使い潰される道具として勝手に生み出されて、我が子の行末を憐れんだ両親になかったことにされた女の子。 偶然の事故から突然現れて、幾つもの騒動を起こしたクロが本当に望んでいたのは、ささやかな日常だった。 家族が居て、友達が居る、何の変哲もない普通の暮らし。 この世に生を享けた当たり前の命としての、彼女は居場所が欲しかった。 同じ陽だまりを奪い合う者として衝突して、停戦して、一緒に過ごして、また争って……自分達の真実を知って。 何も知らなかったイリヤの代わりに傷ついてくれていた、もう一人の自分――彼女に幸せになって欲しいと、気づけば自然に願っていた。 そして、やっと手を取り合って、新しい家族として同じ時を生きて。やっぱりイリヤの知らなかった裏で大変な苦しみを背負っていた友のため、今度こそみんなで平和な毎日に帰ろうと、一丸となって戦って。 長かった戦いの終わりが見えた、その矢先に。 「彼女を排除するに至ったのは、その存在が聖杯戦争の運営における致命的なバグであったからですね」 ――自分達を拐った『月』の代行者、クロを無慈悲に消し去った張本人は、イリヤの問いかけに平然と答えた。 ◆ スノーフィールド中央教会。 時期であれば信徒や観光客と言った来訪者で賑わう威厳ある礼拝堂だが、耐性のない者を遠ざける人払いの結界が張り巡らされたことにより、今は三つの人影だけが存在していた。 閑散とした長椅子の列の狭間で対峙するのは、聖杯戦争の監督役であるシエルと、彼女に真実を問い糾すべく訪れた主従、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと『第一階位(カテゴリーエース)』のアーチャーの組み合わせ。 昨夜、聖杯戦争本選開幕を告げる場所で、シエルの披露した『夢幻召喚』。 そのために用いた触媒、『弓兵』のクラスカード――二日前に行方不明となったクロの、核となるはずの礼装の出処を知ることが、イリヤ達の目的だった。 そしてそれは、呆気なく達成された。 目の前の尼僧が、自分がクロをその手にかけて、回収したと即答したのだから。 何故、どうして、と……せめて理由を知りたいと願うイリヤに、シエルは滔々と回答を連ねる。 「既にお伝えしたように、サーヴァントの現界数はカテゴリー分けの都合から、上限が設けられていました。その内の一枠を『白紙のトランプ』ではない異物が埋めてしまっては聖杯戦争を始めることができなかったので、その原因を取り除くように月から指令を受けたということですね」 「……あなた達が、私たちを勝手に拐ったのに!?」 「その点については、申し開きの言葉もありません。ですが」 あまりの言い分に、思わず声を荒げたイリヤに対し、シエルは表情に僅かばかり滲ませていた沈痛さすら掻き消した。 「無自覚だとしても、そもそもムーンセルの招待に応じたのは彼女の願いです。これより命を賭して競い合う、あなたたちのそれと同じように。そして――この先に生まれる敗者と同様、彼女の魂は月の目に適わない物であっただけの話。ならば、殊更に特別扱いするほどでもないでしょう」 「――っ!」 「……わたしが言えることではないかもしれませんが、それは流石に悪徳商法過ぎませんかねぇ」 激高寸前のイリヤの揶揄するように、ルビーが口を挟んだ。かつて無理筋な手法でイリヤと契約を結んだ極悪愉快型のカレイドステッキをして、シエルを通したムーンセルの言い分には物言いの一つも付けたくなるようだ。 「物言いはご自由に。ですが彼女の存在を許し続けていては、SE.RA.PH.の全てを消去するしかなかったことは事実です。この再現されたスノーフィールドごと。集められたあなたたちまで」 「……っ!」 「だから私はムーンセルと、そして他の参加者たちの願いのためにも、監督役としての役割を果たしただけのことです」 まるで。 クロの命を摘み取ったのは、あなたたちのためだと言わんばかりの。 並べられて行く言葉に、イリヤの中で滾る溶岩のような紅と黒とに灼熱した感情が、臨界へと近づいて―― 「この件についてお話できることはこれだけです。あなたもマスターの一人として、早めに気持ちを切り替えることをお勧めします……ご姉妹も、きっとそれを望んでいますよ」 「ふざけ――なっ!?」 その言葉に、激情のまま飛び出そうとしたイリヤだが、その身を突如襲った痛みに声を詰まらせた。 それから一瞬だけ暗転した視界が戻った時には、少女の身は床に伏せていた。 「アーチャー!」 「……監督役とやら」 ルビーの抗議を無視した声は空気中だけでなく、背に押し当てられた重みからも伝播してきた。 「マスターに代わり、一つ問おう」 「はい、何でしょうか?」 宣言の主は、イリヤと契約したアーチャーだった。 シエルに思わず掴みかかろうとしたイリヤを、背後に控えていた彼が一瞬の内に組み伏せていたのだ。 黒化英霊との交戦経験豊富なイリヤをして、なお戦慄する驚異の早業。 それが、適切な身体操作を可能とする本来のサーヴァントからすれば児戯に過ぎないということに、格の違いを文字通りに痛感させられる。 「そのカードは、元を正せば我がマスターの縁者の物だ。返還しようという意志の有無だけ訊いておく」 そうしてイリヤから交渉の主導権を奪ったアーチャーが問うたのは、まだそこまで考えを及ばすことのできなかったイリヤが、今更になって気づいた望みの実現性だった。 そうだ。 クロが――本当に死んだということを、どうしようもなく保証されたのだとしても。せめて、その形見だけでも。 そんなイリヤの縋るような眼差しに気づいたのか否か、シエルは肩を竦めるようにして回答する。 「残念ながら、仮に彼女が聖杯戦争の舞台に進むことができていたとしてもその場合のお二人は敵同士でしたので、所有権を認める根拠にはなりません」 「……っ!」 形として残された繋がりの残滓。たった一枚のカードに向けた小さな希望は、その一言であっさりと奪われた。 「そうなると、今の時点で戦力の増強に繋がる礼装を無償で提供するのは公平性を損ねることになりますので、お渡しすることはできませんね」 「今の時点で、ということは……」 黙すアーチャー、失意に震えるだけのイリヤに代わって、そこで口を挟んだのはルビーだ。シエルは頷く。 「そうですね。何らかの報奨か、あるいは聖杯戦争が終結した後なら、お渡しすることには異存ありません」 「――だそうだ。帰るぞ」 「きゃあっ!?」 シエルの回答を聞き終えると同時に、アーチャーはイリヤの体をそのまま掴み上げ、右の肩へ荷物の如くぞんざいに担いだ。 「邪魔をしたな」 「いえいえ」 別れの言葉を交わして立ち去ろうとしたアーチャーの足が、その時、不意に止まった。 「最後に――月の人形なぞに言っても仕方のないことだろうが、それでも告げておくべきことがある」 アーチャーは言う――諦念を滲ませた声に、それでも抑えきれず静かに猛り狂う、確かな憤怒を載せて。 「いかなる理由であれ、幼子を手に掛けるような外道は相応の因果に晒されるべきだ。もしその道理から世界が目を逸らしたとしても、正統なる復讐を忘れぬ者が居ることを、その胸に刻んでおくが良い」 「……敵対宣言でしょうか?」 監督役として用意された月の代行者、NPCたるシエルをして、反応に一瞬以上の淀みを生む迫力。 それをすっぱりと消し去って、アーチャーは小さく鼻を鳴らした。 「好きに解釈すると良い。後から理不尽と、神を名乗る無法者どもと同列に謗られたくはなかっただけだ」 ――果たしてそれは、答えを言外に告げているのではないか。 しかし公平性を掲げる監督役としては、采配に不平を示しただけの参加者までを罰することはできないらしく、彼の背が去りゆくのを見届けるだけ。 いずれにせよ、互いにそれ以上取り合うことなく。 礼拝堂を後にするアーチャーに抱えられたまま、イリヤはその姿が見えなくなるまで、シエルの姿を睨み続けていた。 ◆ 「――覚悟は決まったか、マスター」 教会を出て、暫し歩いた後。 担いでいたイリヤを肩から降ろしたアーチャーは、そのように問いかけた。 「覚悟、って……」 「おまえの半身を奪った仇への復讐、それ以外に何がある」 躊躇いがちにイリヤが問い返すと、それだけで身が竦むほどに力強く、アーチャーは断言する。 「最初に告げたとおり、私はおまえの憎悪に招かれた復讐者のサーヴァントだ。聖杯戦争の勝利以外にも、その完遂に手を貸してやることは吝かではない」 それから、いくらか穏やかな調子で物騒な言葉を並べていたアーチャーだったが、またその身に纏う気配をも剣呑なものとする。 「――だが、そのためにおまえが私を利用することを許すように、私もおまえを利用する。そして私にとっては他の何よりも、我が復讐こそが優先される。 故に、今朝話したとおりだ。今、監督役に手を出すことは徒に障害を増やすに過ぎない。まずは聖杯戦争に挑む一参加者として、他のマスターとサーヴァントを鏖殺することが、我らが悲願のための共通にして最善の道となる」 一切の妥協を認めない、と言わんばかりの。鋼鉄の決意を覗かせる声音で、アーチャーはその顔を覆う布越しに、鋭い視線でイリヤを射抜く。 「貴様の望んだ真実を知った今――その覚悟は、決まったか?」 「……っ」 直接目の当たりにしたわけでもないその眼力は、改めて、凄まじい圧を伴っていた。 ただ対峙するだけで呼吸を乱され、挙げ句の果てにはこの場から逃げ出したいという衝動にすら見舞われながらも―― 「……できないよ」 イリヤは、強大なる審判者の意に背く言葉を口にした。 「そんな覚悟なんて、できない」 「……惰弱だな」 呆れたように、アーチャーが鼻を鳴らす。 それだけのことだが、彼が不機嫌になったという事実は、空気の重さが何倍にもなったような圧迫感になってイリヤを苛む。 「私に慈悲を期待するなと伝えたはずだが? 障害となるなら、我が手で縊り殺すとも」 続いて放たれた直接的な恫喝の言葉は、それ自体が直接命を奪ってもおかしくないほどの威圧と化してイリヤを打ち据えた。 ……だが。 「だって……大切な人が殺されたからって、その復讐のためなら何をしても良いわけがない……っ!」 これまで何度も、巨大な問題から逃げ出していたイリヤはしかし、既に覚悟を決めていた。 もうこれ以上、何も諦めないという誓いを。 「他の誰にだって、わたし達と同じように、失くしたくない人が居るのに……!」 クロを喪った瞬間に、その脆弱さを突きつけられた子供の覚悟。 しかし、だからこそ貴き価値のある子供の我儘(ねがい)は、ただ一人で規格外の大英雄が与える絶望を前にしても、手放すことを選ばせなかった。 一度でも手放してしまえば、取り戻すことはきっと、できなくなってしまうから。 だから、クロが信じてくれた、友達も世界も救うという夢を胸に。確かな形のある物ではない、心の中の思い出だけでも、彼女との繋がりをこれ以上、失ってしまうことがないようにと。 イリヤの意地は何とか、それだけの言葉を絞り出していた。 「……つまり貴様は」 対しアーチャーの声が、一段低くなった。 「貴様はこの私に、覚悟を胸に戦場でまみえる兵士に情けをかけ、敵と馴れ合うために我が子らの苦しみを忘れ去れと言いたい訳か」 長身痩躯から放射される尋常ではない気配に、イリヤは思わず息を詰まらせる。 「ち、ちが……っ」 「……貴様が、その半身に抱いていた情が私の見込み違いだったことは認めよう。だが同じように、貴様如きが私の復讐を賢しげに語ろうと、どこまでも見当外れなそれを聞き届ける義理はない」 ゾッとするような声音で、アーチャーが宣告する。 「――そして、我が子らを軽んじるような言葉を口にすることは許さん。次はないと思え」 その『忠言』には。それまでの脅しや、単なる苛立ちに混じっただけのものとは違う――アーチャーが自覚的に込めた、真の殺意が内包されていた。 ……知らず、イリヤは数歩後退していた。 腰が抜けなかったのが不思議なほどの圧力を感じ、完全に臆している己を自覚したイリヤは、それでは駄目だと首を振る。 そして、なけなしの勇気を振り絞り。刺すような雰囲気の中、決死の想いで口を開いた。 「い、言い方が悪かったのは謝る、けど……あなたのお子さんのことを、忘れろなんて言うつもりはない、よ」 「ちょ、イリヤさん!?」 刺激するな、と言わんばかりに、ルビーが上擦った声を発した。 けれど一度口を開いたからには、もう止められない。止めるわけにはいかないと、イリヤは妙に絡まる舌を必死に回し続ける。 「わたしだって、クロのこと……忘れられるわけ、ないじゃない! それでも、復讐のために他の誰かを犠牲にするなんて間違ってる……っ!」 ヒトの生きる世界を守るために、死力を尽くす正義の味方が居た。 悪と謗られようと、世界のための生贄となる妹を救おうとする兄が居た。 両者は相反する目的のために、多くの犠牲を払ってでも悲壮な戦いを繰り広げた。 そのどちらかが間違っているだなんて、イリヤは思いたくなかった。 だから答えは、一つだけ。 「子供の我儘だって言われるんだとしても、わたしはもう、誰も諦めたくない……それに、そうした無茶を叶えて来た英雄なんでしょ、あなたも!?」 思い返すのは、ルビーから聞かされた、アーチャーの真名が意味する正体――イリヤでさえも覚えのある剛勇無双の大英雄の、人間としての幼名。 その逸話の数々と、何より、昨夜垣間見た夢の影響が、イリヤにその言葉を選ばせていた。 「だから、そんなことを言うのはもうやめて――――アルケイデス!」 その想いを伝えるためにも、サーヴァントとしてではなく、彼という個人に呼びかけるために、イリヤはその名を叫ぶ。 刹那――――張り詰めていたそれは、確かに幾許か和らいだ空気へと変わっていた。 「……英雄などいない」 やがて。イリヤの訴えに、暫しの間を置いてから彼は答えを寄越した。 「貴様が語る伝承は、暴君どもに迎合した愚物のモノよ。そして私は『奴』が捨てた人間としての残滓、復讐者でしかない」 寸前までと比べれば、嘘のように落ち着いた声音で――どこか、物悲しさすら感じさせる語り口で述べるアーチャーに、イリヤは首を振る。 「それでもあなたは、罪を償うために、困っている人々のために試練に立ち向かったんでしょ? だったら……」 「――『奴』は末期、無様にも苦難から逃げ快楽を選んだ。斯様に高尚な精神など期待できまい」 話を聞いて貰えるかもしれない、という淡い期待を裏切るかのように。一瞬で、アーチャーの声に硬さが戻った。 「そして自らの願いのために、こちらを殺める覚悟を決めた敵にかける情けなどない。ましてやそのために、私が復讐を捨てる理由など何処にある?」 「わ、わたしや、クロみたいに、巻き込まれた人が……」 「ならば早々に令呪を使い切ってサーヴァントを自害させ、降伏すれば良い。さもなくば敵として葬り去るのみだ」 それがアーチャーの示した、最大限の譲歩。 慈悲を求めるなと告げていた復讐者の見せた、これ以上ない妥協。 だが――そんなの無茶苦茶だ、とイリヤは思う。 サーヴァントにだって人格はあるのに、普通の人間に簡単に殺すという答えを出せるはずがない。加えてサーヴァントを喪ってその後に狙われることがあっては一溜まりもなく、そもそも反抗されて死んでしまう恐れもある。 他ならぬイリヤ自身が、アーチャーを令呪を使ってでも止めようとする決心が未だつかないのは、そういった幾つもの理由のためだ。 ……きっと。心の何処かで、復讐のための力を望んでいるから、などではなく。 「えー、お盛り上がりのところ失礼します」 軽薄な声色の闖入者が現れたのは、イリヤが逡巡から会話を途切れさせたその時だった。 ◆ 「何者だ」 布越しの視界へ、瞬時に声の主を捉えながら、アーチャーは問いかけを行った。 アーチャーの背後に、前触れ無く出現した乱入者は二人。 声の主である眉目秀麗な少年と、それに随伴する異国の武人の組み合わせ。 一瞬だけ、後者の位置からサーヴァントの気配を察知できた。 佇まいから見ても十中八九、この武人はアサシンのサーヴァントなのだろう。 ならばある程度の距離まで、アーチャーの感知能力を掻い潜れても不思議はないが……マスターまで、ともなれば話は別だ。 その不可解さ、そして自身の前に堂々と姿を晒す得体の知れなさから。警戒を隠しもせずイリヤを背に庇う形で対峙するアーチャーを見て、少年の方が能天気そうな笑顔を浮かべた。 「僕はマヒロと申します。こちらは、僕のサーヴァントである第二階梯(カテゴリーツー)のアサシン。以後お見知りおきを」 「失笑ものだな。暗殺者が呑気に顔を出して、次があると思っているのか?」 「あれ、ご挨拶ですね。もしかして取り逃がしたら後が怖いとか思っちゃってます?」 見せつけるように弓を構えたアーチャーに対し、マヒロと名乗った少年は挑発するように笑い返した。 小馬鹿にした態度だが、アーチャーは過度に気を取られる愚は犯さない。互いの間合いと言える距離に、アサシンが存在しているからだ。 アーチャー自身をアサシンが脅かせるとは考え難いが、あるいは先程イリヤの口にした、こちらの真名を把握されている可能性もある。 ましてや相手はマスター殺しの専門家。万一を警戒するのは当然だ。 しかも、互いの位置関係が拙い。 アーチャーの背後にイリヤが居るように、マヒロとアサシンの背後には教会がある。 流れ矢を当ててしまえば後々要らぬ不利を招く恐れから、アーチャーも早々に射殺してしまうことができず。 結果、互いの隙を伺うように束の間の会話を許す結果となっていた。 「仕方ない。そんなに警戒されていては、落ち着いて話し合いの一つもできないので――」 そんな状況を理解しているのかいないのか、マヒロはべろりとその舌――そこに顕現した紋章を覗かせ。 「令呪を以って我が暗殺者に命ずる」 聖杯戦争において重要な意味を持つ、その言霊を紡ぎ始めた。 「第一階梯(カテゴリーエース)のアーチャーとそのマスターへの暴力の行使、並びにその援護の一切を、以後永久に禁止する」 「――っ!?」 しかし俄に身構えていたアーチャーが聞いたのは、彼をして一瞬理解の追い付かない命令だった。 「え……えぇ……っ!?」 「あら、まー」 数瞬の後。思わずと言った様子で、イリヤとルビーが驚愕と困惑の当分された声を漏らしていた。 その反応に満更でもないと言った様子で、先程までとは違う達成感に充ちた笑顔を作ったマヒロが改めて見せつけた彼の舌部からは、発現していた令呪が一画、確かに消え失せていた。 残る令呪はあと一画。あまりにも呆気なく、彼は切札を使用した。 「な、なんで……」 「……何を企んでいる?」 意図の読めない行為を目の当たりにしたことで混乱したイリヤを遮り、警戒の度合いを引き上げてアーチャーが問いかけた。 対し、マヒロはあっけらかんと回答する。 「いえ、言葉のとおり。僕らはあなたたちと交渉に来ました。だからアサシンが脅威に見做され話の邪魔になるなら、その攻撃力を放棄するまでのこと」 「見え透いた嘘だな。この聖杯戦争に一度関わった以上、他の魔術師とサーヴァントを全て葬る以外の道はあるまいに」 「その意図がない、ということですよ」 アーチャーの詰問にも、マヒロは何でもないことのように前提を否定する。 「つまるところ、最初から優勝するという選択肢が僕にはない。だから、あなたたちと自発的に争うための暴力を持つ意味もないんです」 「ほう。ならばこのまま無抵抗に屠られる、贄の道を選ぶということか?」 「まさか。攻撃はともかく、自衛までは令呪で縛らなかったでしょう?」 マヒロの言葉を裏付けるかのように、アサシンは密かに抜き取っていた得物を構える素振りを見せた。 なるほど最低限の防衛力が残っているのならば、位置関係の優位もあって、当初アーチャーの意識外から出現した術を持ってすれば逃走も叶うかもしれない。 加えて言えば。残る一画での相殺は無論のこと、アーチャー達の前に姿を現す以前から、マヒロの令呪は一画消費されていた事実も見逃せない。二画目への抵抗として事前に行使されていた可能性はある。 油断はできない――が、仮にそうだとしても。この最序盤から二画も費やしてまで行ったパフォーマンスの目的がただ、単独行動をクラススキルで持つアーチャーのマスター一人の暗殺とも、そもそもそれに繋がるとも考え難い。 一方で、寸前のアーチャーの発言を彼らが耳にしていて、なおかつ目的の達成には最低でも令呪一画以上のメリットがあると、マヒロとアサシンが考えているのだとすれば…… 「僕とアサシンは可能な限り最大多数のマスター、およびNPCの生還を目的として行動します。そのための協力をあなたたちに依頼したい」 アーチャーの思考が排除から揺らいだ瞬間に叩きつけるように、マヒロはその交渉目的を口にした。 「……皆で、元の世界に帰るってこと?」 「まぁ、できる範囲で、だけどね」 イリヤの震えた声での問いかけに一度頷いてから、マヒロは改めてアーチャーに視線を合わせて来た。 「アサシンの見立てと、そちらの真名から推測しただけのことですが。あなたたちにはこの聖杯戦争における優勝候補となるだけの実力がある。ならそれをサポートする方が、僕らが直接聖杯を取りに行くより現実的と判断したまでのことです」 「……っ!」 マヒロの語る解決策の内容に、直前まで平和的な希望を見出していたらしいイリヤの息を呑む気配が、アーチャーにも伝わった。 「……下らん。強者と見なした相手に媚び、都合良く厄介事の代行を縋るだけか」 「元々、荒事は苦手で。それに僕には回路は在っても魔力がないものですから……アサシンとしても不本意だとは思いますがね」 失望を滲ませたアーチャーの感想に対し、マヒロは居心地が悪そうに自らのサーヴァントへと話を振る。 「貴様も聖杯を求め馳せ参じた一角の英霊であろう。その小僧に第二の生を使い潰されることに不満はないのか?」 釣られたわけではないが、アーチャーもまた――東洋の暗器を得物とするサーヴァントに問いをかけた。 「ワシは既に時代を終えた亡霊に過ぎん。これと言った心残りもない。使い潰されるのも元よりの生業に過ぎぬ故、こうして月に喚ばれもしたのだろうが」 果たして皆が見守る中で、アサシンは淡々と口を開いた。 「時代の遺物としては、多くの助けになりたいという後世のバカに力を貸すのもまぁ、そう悪くはない――少なくとも、単に貴様と敵対するよりは、よほど有意義な命の使い道にはなるだろうからな」 涼しげに、そして皮肉を込めながら、アサシンは己がマスターの支持を表明した。 言葉とは裏腹に、いつでもアーチャーの挙動に対応できるよう全身を緊張させているアサシンの庇護を意識しているのか、いないのか。無造作に歩み出たマヒロが軽薄な調子で続ける。 「もちろん、こちらからも見返りは用意できるつもりです」 「ほう。例えば?」 「そうですねぇ」 わざとらしく悩む様子のマヒロの頭を、不用心を咎めるようにしてアサシンの腕が掴む。 「(――監督役を排除した上で、戦い続けるための算段、などを)」 直後、失望から再び排除に寄った思考に従い、一瞬の隙に矢を放とうとしていたアーチャーの脳裏に声が響いた。 「痛い痛いっ!」 「前に出過ぎだ」 アサシンに力尽くで引き戻され、こちらへ注意など払っていないという様子のマヒロの声なき声が、直接。 「(察しの通り、アサシンの能力であなたとだけ繋いだ念話です)」 アサシンに頭を捕まれ、渋々と引き下がらさせられている――そんな様子を演じているマヒロから、平坦な調子で裏の声が届けられ続ける。 「(何故私にだけ繋げる必要がある?)」 「(その子に聞かれて、途中でやる気を無くされたら困るのはあなたでしょう?)」 構えを解かぬまま、脳内に感じる異物感へアーチャーが尋ねれば、マヒロも即座に問い返す。 その視線はアーチャーにとって最大の弱所にして悩みの種と言える、イリヤを指し示していた。 「(ただ、この念話もパスを通じてない以上はあまり使用できるものではありません。この先の話にご興味を持って頂けたなら、聞かれない工夫はそちらでお願いします)」 一方的にマヒロが告げると、アーチャーの脳内から念話の気配は消失した。 「たちまちは、こちらが諜報に優れたアサシンであることを活かしての情報の提供。現状では真名までは掴めていませんが、昨夜はあなた以外に二騎のサーヴァントを捕捉しました」 「……ちょっと待って。昨夜って、どういうこと?」 改めて口を開き言葉を並べ始めたマヒロに、イリヤが食って掛かった。 「えっ? 昨夜、予選終了より前にそこのアーチャーがサーヴァントを一騎、倒してたよね?」 芝居なのかそれとも素か、マヒロは驚いた様子でイリヤに問い返した。 一方でアーチャーとしては、一つの納得を得られていた。 「なるほど。見立てとやらの出処はそこか」 その内容は大したことではない。昨夜の予選終了の直前、イリヤが心労で早々に就寝した後、アーチャーが偶然発見したサーヴァントを狙撃しただけのことだ。 事前に誰かしらと争ったのか、既に消耗していることが明白だったそのサーヴァントを泳がすことも考えたが、仕留めることができる間に、回復される前に始末することをアーチャーは選択した。 その際、覚悟の決まっていないマスターに事前了承を得る必要はないと考えて先制攻撃を仕掛けたが、標的は余程消耗していたのか禄に魔力を消費することもなく、それこそイリヤに気づかれる前に殺害に成功していたのだ。 そしてマヒロたちは、その場面を偶然からか目撃し、アーチャーの実力の一端を検分していたということだろう。 「そん、な……」 酷くショックを受けた様子で、イリヤが押し黙る。その様子を見たマヒロが、気遣うように声をかけた。 「……一応僕の方から言っておくと、アーチャーもマスターまでは殺していなかったよ」 「直後に本選が開始されたからな。魂喰いをするわけでもないのなら、記憶を失いNPCに戻った者を屠ったところで不利益を被るだけだったということだ」 便乗する形で、当時の真意をアーチャーは口にする。 「……どうして」 しかし、両者から掛けられた言葉は、イリヤを納得させるには至らなかった。 彼女の瞳には既に、闖入者の訪れる以前に宿っていた哀しみと闘志とが、より強い勢いで戻っていた。 「どうして、そんなことを!?」 「繰り言だな。聖杯戦争の掟に従ったのみのことよ」 「聖杯戦争だっていうなら、あなたはサーヴァントなのに、マスターのわたしに黙ってそんなことを!?」 「勘違いしているようだが、たかが肩書を絶対視しないことだ。我らの実態は、あくまで共通の目的のために利用し合う関係に過ぎない」 「っ、だとしても、勝手に誰かを殺そうとするなんて……!?」 「その話はもういい――そして、煩わしいな」 なおも食い下がるイリヤに対し、アーチャーは蔑むような言葉を口にし、そのか細い首筋に精密な制御の下、手刀を閃かせた。 「あ……アーチャー!? 何をするんですか!?」 「他者との交渉でまでこうも喚かれては話し合いも満足にできん。暫く眠っていて貰うだけだ。 そしておまえにも、暫く席を外して貰う」 アーチャーは自ら昏倒させたマスターの少女の体を、文句を言おうとする自律型の魔術礼装ごと抱え込む。 それからマヒロとアサシンから一瞬も目を離すことないまま、一度教会の門にまで飛び退った。 背の高い囲いにイリヤの背を預けて寝かしながら、アーチャーは騒ぎ出そうとするルビーに口を開く。 「貴様の黙らせ方はわからないのでな。そして中立地帯とはいえ万一に備えるなら、貴様は主の傍を離れない方が良いだろう」 「ぐっ……!」 言い含められたルビーが反論を詰まらせたのを聞き届けて、アーチャーは再び軽く跳躍し、元の位置関係――イリヤ周辺の様子も監視できる位置でマヒロとアサシンに対峙する。 これで、自らを餌にアーチャーと分断したとして、第三のマスターやサーヴァントにイリヤを襲わせる、というような小細工も許すことは早々ないだろう。 「待たせたな」 「お気遣いなく」 再び眼前に戻ったアーチャーに対し、マヒロは涼しい声で即答した。 この様子を見る限り、イリヤが気絶させられる展開は想定内だったようだ。彼女が意識をはっきりさせていれば、アーチャーと会話する横で念話で異なる交渉を進めることも可能だったのだろうから、それをこちらが読むところまでは当然予測していたらしい。 かと言って、気配遮断中に他者へ思念を飛ばせるなら、そもそも顔を突き合わせる必要も最初からないはず。後々を含め、彼女だけに何かを吹き込むという真似を見逃す可能性は低いだろうとアーチャーは判断した。 そのような事態になってもマヒロらが何ら焦燥を見せないということは、それが何ら不利にならない――つまり自身と共闘したいだけという主張の信憑性が増したと感じたアーチャーは、口を開くこととした。 「それで、話というのは長くなるか?」 「いえ、この状況で提案することは簡単です。つまるところ、あなたにとっても目の上のたんこぶである存在を排除した上で聖杯戦争を続ける、その手助けというだけの話ですので」 そう言ってマヒロは自らの背後――延長線をイリヤと結ぶには高い位置、すなわち教会を指し示す。 「これは僕の勝手な印象ですけど、去り際の捨て台詞を見るにあなたとしても、監督役は早々に討伐したい相手のように見えました」 教会内でのやり取りから既に把握していたということを、何でもないことのようにマヒロは告げる。 「しかし、よりにもよってあなたのマスターが聖杯戦争に積極的と言えず、現状では唯一闘志を期待できる相手が参加者ではなく監督役。彼女を早々に討てば、その後の戦いに今以上の支障が出る。だから退くしかなかった」 「否定はせん」 「その答えで十分」 アーチャーの返答にほくそ笑み、口調を崩したマヒロは続きを述べた。 「今のままだと困るというのなら、替えてしまえば良いんだ――マスターを。その協力を僕らがしよう」 告げる少年の顔に浮かぶのは、まるで蛇のような笑顔だった。 NEXT 英雄と蛇、邂逅(後編)
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/21553.html
登録日:2012/03/15 Thu 03 42 54 更新日:2024/09/13 Fri 09 50 47NEW! 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 01年冬アニメ 18年夏アニメ 20年夏アニメ 21年秋アニメ Netflix OVA アニメ ギャグ漫画 グラップラー刃牙 グラップルの鬼子様 グルメ漫画 シリアスな笑い シリーズ項目 ッ! ネタ ネタの宝庫 バキ バキシリーズ バキ道 パチスロ化 パチンコ化 不遇なムエタイ 傑作or問題作 刃牙らへん 刃牙道 地上最強の生物 声に出して読みたい日本語 引き伸ばし 徳川のクソジジイ 戦いのテレクラ 教科書と違うじゃん! 板垣恵介 板垣理論 板垣生物学 格闘トンチ漫画 格闘漫画 漫画 男の友情 秋田書店 範馬刃牙 範馬勇次郎 賛否両論 迷ったか板垣ッッッ 週刊少年チャンピオン 鬼 スゴイね、人体 本作は週刊少年チャンピオンに君臨する格闘漫画シリーズ。 作者は板垣恵介。板崎恵介ではない。 通称:バキ 第一部『グラップラー刃牙』(全42巻) 第ニ部『バキ』(全31巻) 第三部『範馬刃牙 -SON OF OGRE-』(全37巻) 第四部『刃牙道』(全22巻) 第五部『バキ道』(全17巻) 第六部『刃牙らへん』(既刊2巻) で構成される。 この他、 マウント斗羽とアントニオ猪狩の夢の対決を描いた『外伝』 ヒロインとのSEXのみを濃厚に描いた『バキ特別編SAGA』(通称エロバキ) ジュラ紀の地層からティラノサウルスと共に発見された未知の原人ピクルを描いた『範馬刃牙10.5巻外伝ピクル』 があり、他の作者の代筆も含めると 人気キャラクター花山薫を主人公に据えたスピンオフ『バキ外伝 疵面-スカーフェイス-』(既刊8巻) 「疵面」の前日譚である、花山の中学時代を描いた『バキ外伝 創面』(全3巻) 独歩を主人公に据えたスピンオフ『バキ外伝 拳刃』(既刊1巻) 本編とは関係ない公式パロディ漫画『バキどもえ』(全3巻) 『刃牙道』で死亡した烈海王が異世界転生する『バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ』(既刊11巻) 『バキ』で地下闘技場で戦ったシコルスキーとガイア、二人が主人公の『バキ外伝 ガイアとシコルスキー ~ときどきノムラ 二人だけど三人暮らし~』(既刊5巻) ド素人ながら最大トーナメントで戦った柴千春が主人公のスピンオフ『バキ外伝 花のチハル』(既刊2巻) が存在する。 「地上最強とは誰か?地上最強とは何か?」をテーマとし、全登場格闘家が地上最強の称号を求めて激しくぶつかり合う格闘漫画。 第一部の完成度で格闘漫画の金字塔として不動の地位を得る 唯一、主人公である範馬刃牙のみ「父を超えること」が目標で地上最強には執着していない。 その影響か、第二部「バキ」以降は主人公以外の登場人物の描写に良くも悪くも多く費やされることもあって、主人公が一ヶ月以上に渡って殆ど出番がないこともある。 基本的には『大の男二人並べて、さぁどっちが強い!?』という所謂男の子の浪漫を描くスタイルであり、ストーリー性よりも戦闘に重きを置いている為、少年漫画の王道であるキャラの成長や冒険といったものがあまり見られない。 それどころか作中最強に、闘争に友情や絆や愛などを持ち込む事を完全否定され、努力や創意工夫すら圧倒的な力の前では徒労でしかなく、努力やらを敗北の正当化にする発言を「負け犬の言葉」と断ずる始末。ジャンプ作品涙目 だが、それ故に戦闘シーンを描くにあたって、『異種格闘』を描いた『グラップラー刃牙』、『実戦』を描いた『バキ』、『愛や心の強さ』を描いた『範馬刃牙』といった風に、シリーズ毎に様々なテーマでアプローチしている。 シンプルにしてディープな作風、そして男の子の浪漫を刺激することから海外でも人気であり、2018年以降のアニメ化によって認知度が高まった事で更に人気が高まった。(*1) 少年漫画というだけあって男性向けの作風であるが意外にも女性読者は多く、刃牙展が開催された際には一部の入場者曰く、半数以上が女性だったこともあるとか。 また、一部女性ファンには「ラブコメ」と評されることも。しかも布教に成功したりしている。 どういうことなの・・・・・・ ちなみに、海外翻訳版ではキャラの設定や台詞が原作日本語版と変わっていたり、同じ言語でも翻訳に違いがあったりする。 連載が進むにつれ作者の画力が向上していき、大ゴマとスクリーントーンを駆使した迫力ある作画と筋肉が特徴。 語尾に「ッ」を多用することでも知られるッ。 料理の作画も優れていることで食事描写も有名な漫画であり、特にジャック・ハンマーの食事シーンは刃牙の食事描写の代表例として話題に出やすい。 そのツッコミどころしかない荒唐無稽な設定と描写、人間離れした非常に濃い個性を持つ雄(オス)達、シリアスな笑いなどから ネット上ではネタとして非常に高い人気を誇る。 (実際、『アメトーーク』で紹介された際にも、MCの蛍原徹が「ギャグ漫画ですか?」とマジレスしていた) 劇中で活躍するのは超雄と呼ばれる漢であり、格闘漫画にありがちな強い女性は一切存在しない。(*2) 「オイオイオイ」「死ぬわアイツ」「ほう炭酸抜きコーラですか たいしたものですね」 首にある視神経を切る秘拳・紐切り(*3) バランスのいい山本選手 1日に30時間のトレーニングという矛盾 マックシング←(・ω・`;)???(*4) 結晶化するニトログリセリン(*5) 「オリバは道歩いてたら隕石に当たり 烈は大地震に巻き込まれ地割れに飲まれちまった」「ITEッ」「救命阿」 毒が裏返る(*6) ボクシングには蹴り技がない、そう考えていた時期が俺にもありました ムエタイの扱い 人間vs幻影カマキリ 直立タキシード ないない、それはない 武を捨てるッ ウオオオオぐるぐるパンチ(*7) トリケラトプス拳×ティラノサウルス拳×プテラノドン拳=プトティラ拳 イヤミか貴様ッッ 俺が守護(まも)らねば ダニとヘラクレスカブトムシは同じ昆虫類 …etc.といった有名ネタの幾つかは誰もが一度は聞いたことがあるだろう。 作中の頂点が確定しているため、バトル漫画でありがちな戦闘力インフレがあまり見られない。 …と思ってた時期が読者にもありました。初期はわりと真面目だったのに、今はもう『北斗の拳』か『リングにかけろ』の領域に達している。 展開の都合で強キャラが突然弱体化し敗北する現象が二部以降多くなる。同作者の漫画版『餓狼伝』も同様。 一応、弱体化の様に見える戦いも、何故負けたか何故勝てたかを説明するシーンや匂わせる描写はあるが、流し読みする読者が多い事や解り難い事もあって『ご都合主義の弱体化』という感想を持たれがちである。(*8) 『ストーリーの為にキャラを動かす』のではなく『キャラを動かしてストーリーを作る』というスタンスも持っており、時には「このキャラならこうするだろう」という考えで急遽展開が変えられたりすることもある。 先生! 打ち合わせと全ッ然違うじゃないですか!!?(担) 格闘漫画というジャンルから戦闘シーンばかりが注目されがちだが、濃密で深く考えさせられる人間ドラマが多いのも特徴。 特に板垣氏の作品は『言葉でなく、絵で語る』とでもいうような、台詞ではなくキャラの表情や仕草でキャラの心情や行動の意味を匂わせる演出が多い。 バキシリーズでは、とりわけ第1作目『グラップラー刃牙』~第3作目『範馬刃牙』にそれが濃く出ており、中でも刃牙と勇次郎の言動や変化には目を瞠るものがあり、その3作は刃牙と勇次郎の成長物語と評されることもある。 『グラップラー刃牙』は1994年にナックによりOVA化、その後2001年にグループ・タックによりTVアニメ化された。 2018年7月より『バキ』としてTVアニメ第二作目が放送。制作はトムス・エンタテインメント。 「最凶死刑囚編」のアニメ化だが、直接続く「中国大擂大賽編」は2020年7月に第二シーズンで放送。 キャストは旧作から全員変更となっている。 OPでは「最大トーナメント編」がダイジェスト映像でアニメ化されている。 OP BEASTFUL/GRANRODEO ED RESOLVE/田所あずさ そして2021年9月よりTVアニメ第三作目『範馬刃牙』がNetflixで配信された。 ◆ストーリー第一部 第二部 第三部 第四部 第五部 ◆主な登場人物 ◆余談 ◆ストーリー 第一部 地下闘技場編 幼年編 最大トーナメント編 第二部 最凶死刑囚編 中国大擂大賽編 神の子激突編 第三部 実戦シャドーファイティング編 超絶!!監獄バトル編 野人戦争(ピクル・ウォーズ)編 強者達の闘い編 史上最強の親子喧嘩編 第四部 宮本武蔵編 第五部 二代目野見宿禰編 ◆主な登場人物 ○範馬刃牙 主人公。東京ドーム地下闘技場最年少チャンピオン。 地上最強の高校生。主人公補正の塊。 ○範馬勇次郎 刃牙の父。地上最強の生物。鬼(オーガ)。親バカでツンデレ。 突然変異かと思ったらそんなことはなかった。(*9) ○松本梢江 ヒロイン。通称蛸江。 勇次郎に太鼓判を押されるいい女だが、梢江ちゃん本人も認めているほど可愛くない。どのくらいか簡単に言うとバキSAGAが抜けるどころか萎える程。 (でもアニメ1期では割とかわいかったよね) ○徳川光成 水戸黄門の末裔。徳川財閥の十三代目当主で、東京ドーム地下闘技場主催者。 この世界最高の金持ち。格闘技を愛し、ファイターたちの闘いを見ることを何よりも楽しみにしている。 ある意味、作中最大の悪役。極悪犯罪行為の数え役満 ○愚地独歩 神心会空手総元締。武神。虎殺し。私のスーパー独歩ちゃん。 片手を切り落とされても、その切り落とされた方の腕で殴る人。 初期に勇次郎と戦い片目を奪われ隻眼となる。この戦いはシリーズでもベストバウトとして名高いが、インフレが進みまくった現在となっては考えられない戦いでもある。 ○花山薫 藤木組系花山組二代目組長。日本一の喧嘩師。 傷だらけの凄まじい強面で巨漢だが19歳。2回言うが19歳。 独自の美学として、「非鍛練・非武装」を掲げる。 作中でもトップクラスの握力を持ち、その強大な力を以って人体をパンクさせる「握撃」を得意とする。 握力×体重×スピード=破壊力!!! ○烈海王 白林寺で中国武術を極めた海王。天才中の天才。魔拳。 作中随一のツンデレ。読者ならば誰しもその手料理を食べたいと思うはず。 得意有名な料理は14kgの砂糖水。 ○愚地克巳 独歩の養子。神心会空手総帥。空手界の最終兵器。 最大トーナメントで初登場してからしばらく「空手家じゃなくていい」など迷走・暴虐の限りを尽くし『空手界の最終兵器(笑)』という状態であったが、 ピクル編で最終兵器っぷりを発揮。 必殺技「マッハ突き」を強化した「真マッハ突き」を編み出し、最終的に“当てない打撃”「俺だけが掴んだ俺だけのマッハ」を編み出す。 魔法が解けた… 最近「ゆうえんち」での後付け設定で生き別れの兄が出来た。 ○鎬昂昇 師匠から継承した鎬流空手を駆使する空手家。紐切り鎬。 鍛錬によって斬撃にまで昇華させた手刀・足刀・貫き手で神経を切断することができる。上記の視神経切断も彼の技。 第2部で死刑囚のドイルにブレストファイヤーされて以降出番が少なくなるが、「刃牙らへん」ではジャックへの対戦を申し込み地下闘技場で戦った。 ○鎬紅葉 昂昇の兄で医者兼格闘家。スーパードクター。 ヘヴィ級ボクサーの瞬発性、スプリンターの機動性、アマチュアレスラーの柔軟性、マラソンランナーの持久力を全て備えた究極の身体能力を持つ。 医者としての腕も凄まじいが、その裏には多くの人体実験を行ってきたという暗い過去がある。 必殺技は掌打で人体の水を揺らす打震。試合中に自己手術をして自分の視神経を繋げた事も。 現在では、外伝含め医者としての出番のみ。 バキシリーズでは登場人物がやたらズタボロになるシーンがあるが、「紅葉がいるから」の一言でだいたいどうにかなる。 ○本部以蔵 みんな大好き公園最強の生物。ホームレス。解説役。 柔道家ならぬ柔術家で、戦国時代のそれに近い、そのため日本刀などの武器術をも含めた武術を修めている。 ○加藤清澄 神心会のデンジャラス・ライオン。 まっとうな格闘技としての空手に飽き足らず、ヤクザになって拳銃や日本刀相手のストリートファイトに明け暮れていた。 何をトチ狂ったか克巳が一時師事していた。 最凶死刑囚のドリアンを追い詰めるも地下の隠れ家でフルボッコにされ、ズタズタに切り刻まれた上に見せしめとして本部道場のサンドバッグに詰め込まれる。 加藤ォォォ!! ○末堂厚 神心会門下生。バキがシリーズで最初に戦った相手。 加藤、本部と共に実況を大いに盛り上げたが、遊園地でのドリアンとの勝負でジェットコースターから転落して以降消息不明に。 その後第三部のピクル編でようやく健在が確認された。 ○ゲリー・ストライダム アメリカ海軍大佐。キャプテン・ストライダム。 「年に一度、本気で殺しにかかる」を条件に勇次郎の付き人をしている。勇次郎が公然と無茶できるのもストライダムのおかげ。 『キャプテン・ストライダム』というバンドが実在する。(バンド名のモチーフは勿論この人) ○ガイア 環境利用闘法を駆使する傭兵。ミスター戦争。 戦場で目覚めた多重人格で普段は弱気な衛生兵「ノムラ」だが、一度目覚めると神を名乗る超人「ガイア」となる。 戦場では勇次郎と同等に恐れられているが、実際には圧倒的な差がある。 実は本部の弟子。 ○ジャック・ハンマー 刃牙の異母兄。範馬の血を引く者で巨漢。 刃牙と同じく勇次郎打倒を目的とし、意図的なオーバーワーク・限界を超えた薬物投与・第二部以降は二度の骨延長手術やチタン製の義歯まで行い力を手に入れた。 最大トーナメント決勝で刃牙と闘い敗北、負傷を圧して勇次郎に挑むが瞬殺される。勇次郎曰く、「血が薄い」らしく、背に鬼の貌が浮かばない。(*10) 『日に二度の敗北』を2回味わっている。 ○渋川剛気 実戦合気柔術の達人。最大トーナメントベスト4。 怪力無双のオリバの攻撃すら無力化する実力者。 普段は飄々とした好々爺だが根は戦闘狂で、わざと相手を怒らせて喧嘩を売らせ戦い撃破、2分で現場からエスケープすることは日常茶飯事。 ○ビスケット・オリバ バキから登場。合衆国アリゾナ州立刑務所(ブラックペンタゴン)囚人序列No.1のインテリマッチョ。 地上最自由の男。繋がれざる者(アンチェイン)。 刑務所内で受刑者VIP待遇を受け豪勢な暮らしをしている。 例外を除けば作中最強の腕力を誇る怪力無双。が、主人公補正全開の刃牙に正面から殴り合いを挑まれ敗北。 ○純・ゲバル 範馬刃牙で登場した、ブラックペンタゴン序列ミスター2(セカン)。 日系3世で海賊の船長。 人口2万人にも満たない中南米の小さな島国の大統領でもある。 刑務所では、ベッドではなく清掃箱で就寝している。 苦手な食べ物はポーク。 \ヤイサホー/ ○ピクル 範馬刃牙から登場した塩漬け。史上最強の生物。 ティラノサウルスと共にジュラ紀の岩塩層から発見され、現代の技術で蘇生された謎の原人。いつの間にか白亜紀出身ということになった。 単純な力比べなら鬼の貌を使っていない勇次郎を凌駕する。 その後対決した烈、克巳、ジャックをほぼノーダメージで撃破。 さらに烈の足を食し、克巳の骨剥き出しの腕を食い千切り、ジャックを至高の獲物として保存しようとした。 あと、全国生中継の場で女子アナを公開レイプした(一応未遂)。 ○宮本武蔵 刃牙道で登場。光成が作ったクローンの器に霊媒師によって本物の魂が宿った、最強の剣豪。圧倒的な実力を持ち、素手でも十分強い。 修練の結果刀を使わずとも、相手を「斬る」ことができる。 無論剣術は凄まじいレベルに達しており、羽毛すら切り裂く。 果てには、刀を用いながら相手を「斬らない」という芸当も可能(峰打ちではなく、刀身を相手の顔面に当てた状態で)。 劇中では刃牙、独歩を全く寄せ付けず圧倒し、その実力を見せつけた。 ○第二代野見宿禰 バキ道で登場。相撲の祖と呼ばれている「野見宿禰」の名を襲名した古代相撲の使い手。身長210cm、体重250kgの巨漢で、石炭をダイヤモンドに変えてしまうほどの100トンの握力の持ち主。その力を使い直接肉体の上から人間の骨を掴むことが可能。どのような経緯で二代目を襲名することになったのかなどその経歴には謎が多い。 島根県の山中にある「宿禰の森」で四股や刃牙のようなイメージトレーニングなどの修業を行っていたが元貴乃花金龍山親方との出会いにより、祖たる初代の宿禰を蔑ろにし両国国技館を建てるなど子孫の自分達だけ繁栄を続ける現在の相撲界に宣戦布告を行い、それに便乗した徳川のクソジジイにより参加する事になった刃牙ら地下闘技場選手とともに、大日本相撲協会の嵐川将平理事長が選抜した横綱・零鵬、小結・炎、大関・巨鯨、関脇・猛剣、前頭筆頭・鯱鉾、関脇・獅子丸という六名の大相撲の力士達と戦うことになる。 六回戦で零鵬と対戦し瞬殺、その後闇討ち?にやって来た零鵬とストリートファイトで戦い横蹴りでKOする。その後、ジャックと地下闘技場で戦うが敗れ、街で偶然出会ったオリバとリベンジマッチを行うも敗北。そして傷も癒えないうちに徳川のクソジジイに直談判して地下闘技場で刃牙と戦うも抜拳術で秒殺される。 ○第101代当麻蹴速 ジャックと宿禰との戦いの後、徳川の前に現れた蹴速の末裔。 打撃を核とする古流角力道「蹴速」の継承者で、マワシではなく祖を模したのか空手着や柔道着の下のようなズボンを着用。 殺生石を飛び蹴り一撃で破壊し、またかつて烈が刃牙戦で使った足拳を行うなど自身の蹴り技にはかなりの自信がある様子。 その他に三角絞めを使うなどファイトスタイルは総合格闘家に近い。本人曰く「何でもあり」。 「食は力」という考えからかなりの大食漢で、例えばピータンや北京ダックは一度に何個も口に入れて頬張り、焼きそばはソバババとまるで掃除機のような勢いで食べてしまう。また足腰の鍛錬のために日常的にエア椅子を行っている。 突然徳川邸にやって来た勇次郎と道場で対決するも途中で勇次郎が天井に開けた穴から敵前逃亡してしまう。 その後対面した独歩と地下闘技場で戦うが、両耳を削がれ敗れるというえげつない最後を遂げた。しかし敗北後廊下で独歩を待ちかまえ「仕切り直しだ」と満身創痍の身体で 向かっていくも右手の指を鼻の穴に突っこまれてKOという屈辱的な二度目の敗北を経験した。 その後は耳の治療を行い、宿禰とちゃんこ鍋「霞ヶ浦」で会食。 ちゃんこ鍋、焼き鳥や刺身などのサイドメニューに日本酒などの酒、そして〆の雑炊に麺をたらふく平らげ、「10秒の密度」について語り合う。 なお食べること以外に料理を作ることも得意なようで、刃牙と宿禰の試合後には豚バラ肉、肉団子、生シイタケ、鮭の切り身、タコ、カニ、エビ、ホタテ、ちくわ、豆腐、長ネギ、エノキダケ、シメジ、ニンジン、白菜、そしてうどんなどが入った具沢山の特製ちゃんこ鍋をふるまった。 このサプライズには、宿禰も気が利くと感心していた。 なお野見宿禰と当麻蹴速の勝負は実際にあったかは歴史学上は微妙なところだが、あったと仮定すれば紀元前20年くらいと推定される。 平均すれば20年で次の代に移らないと101代にはならないので世代交代のサイクルが妙に早い一族である。 ○野生動物 「先生!お願いします!」要因。 ○ムエタイ使い バキシリーズにおける作者公認のかませ犬。 まともに台詞も貰えずある者は勇次郎のデコピンで沈み、ある者は背骨を折られ、またある者はズボンを下ろされ金玉に対するタマピンで散った。 その扱いの悪さは作者がインタビューで「何でムエタイの扱いが悪いんですか?何か個人的な恨みが有るんですか?」と聞かれるほど。 なお、かませ犬にされるのは、現実のムエタイが「立ち技最強」とされ、強いイメージがついているからとのこと。 そういえばブラジリアン柔術って今の所セルジオが一回出たきりでは。 ○警察官、軍隊、ヤクザ構成員 バキシリーズにおける雑魚キャラ。 スーパー戦隊シリーズの「主人公達に一方的にやられる悪の組織の下級構成員」のイメージが近いだろう。 任務などで一人のグラップラーに集団で立ち向かうも、その一人に一方的にやられるだけの存在。 彼らの運命はボコられるだけなら運がいい方で、 場面やグラップラーの性格によっては一方的な殺戮の嵐が吹き荒れる。 時々盾など特別な装備をしていたり、熟練者・エリート的な者が対峙することもあるが、 効果はそのグラップラーの強さを強調することである。 ◆余談 所謂トンデモ理論と思われる理屈や描写が多く見られるのが本シリーズの特徴でもあるが、Youtubeにて現役の医師が医学的及び科学的観点から考察する動画があり、それによるとアニメ版の『バキ(最凶死刑囚編)』~『範馬刃牙(野人戦争編)』の時点で、全体のおよそ『77%』が正しい描写である(*11)という結果となり、意外にもリアル寄りな作品であると言える。 実際、作中で一般的な感覚で「死ぬだろう」「治らないだろう」と思われる負傷を負ったキャラが生存及び蘇生していたり、復帰しているのも、現実に生存例及び治療例があるものがほとんどである。 例:克巳の腕移植(*12)、頚椎損傷からの生存、口内爆破(*13)、心肺停止からの蘇生etc... スゴいね人体♡ フィクションだから登場する理屈もフィクション…… そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。 追記・修正をお願いしますッ!!!! 一から書き直しますッ!!!! 一からッ!!!! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 薬物すら何故だか美味しそうに見えてくる不思議。そろそろこの濃さで料理漫画やって欲しいわ -- 名無しさん (2013-08-27 18 50 35) 「バキ」の11巻にだっけ? 散弾銃で負傷したオリバがステーキを食うシーンみると腹が急にへってくる -- 名無しさん (2013-08-27 20 36 54) 強さの基準は板垣の興味。飽きられたヤツから無様に転落する。 -- 名無しさん (2013-11-17 22 04 31) 最強のキャラはドアノブ -- 名無しさん (2013-11-26 11 42 11) これってギャグ漫画だよね?格闘漫画なわけないよね? -- 名無しさん (2013-11-26 14 51 43) 花山薫 -- 名無しさん (2013-12-20 00 15 04) なんつーか、この作品の人達って「健全な肉体に健全な精神は宿る」って言葉が殆どあてはまんねーなw -- 名無しさん (2013-12-20 00 35 08) そもそも作中(同作者の別作品だけど)で「空手の厳しい訓練で精神を鍛える?人格形成のための厳しい訓練なら他のスポーツなり釣りなり書道なりにも色々あるのに、なんで人を殺傷する格闘技の訓練にそれを求める必要が?結局の所精神を鍛えるための空手なんてのは嘘っぱち、相手をぶっ倒したいから空手やってるんだよ。」って言い放ったキャラもいるからな。それが作者の思想なんだろ -- 名無しさん (2013-12-20 00 50 34) 徳川の結婚相談所編は見てみたかった。 -- 名無しさん (2014-01-08 19 15 23) 外伝の「創面」を読むと花山が可愛く思えてくる。 -- 名無しさん (2014-01-12 00 01 50) ↑最初はたんなるキ○ガイだったんだがな -- 名無しさん (2014-01-12 00 13 02) カービンやユリーにやり過ぎなくらいの重傷を負わせてたな -- 名無しさん (2014-02-04 18 44 42) IP221.42.64.130のコメントを削除しました。それに対するコメントも削除しましたが、これは単純に混乱を防ぐためです。ご容赦ください -- 名無しさん (2014-04-27 23 52 15) 並みの格闘マンがには無いほどの熱いシーンがあったかと思いきや突然ギャグ漫画化するなど、この作品立ち位置が良くわからん…。それも最近じゃなくて、なんか最初からそんな感じな気がする。 -- 名無しさん (2014-07-20 19 54 03) はじめはメチャクチャな中にも理屈っぽいものがあったけどだんだん理屈っぽいものが消えたからギャグ化した -- 名無しさん (2014-07-20 21 33 38) ↑理屈っぽいの中にもネタが多かった気が…。かの有名な花山の方程式とかさ。 -- 名無しさん (2014-07-20 21 39 33) 初期は予想の斜め上をいく超展開やネタなのかマジなのか判別が難しい理論とかを天然でやらかしたおかげで、作者の意図しないところでウケてたりしたんだけど、次第に格闘系のネタが尽きて意図的にシュールなネタを挟むようになった印象。 -- 名無しさん (2014-07-20 22 09 42) ↑成程ね。まあ最大の理由は作中には「ネタキャラしか登場しない」ことだろうが。 -- 名無しさん (2014-07-20 22 12 21) まだまだ項目無いキャラ多いねえ。 -- 名無しさん (2014-07-20 22 17 43) 現行作「刃牙道」はまだ立っていないのかッッ!? -- 名無しさん (2014-07-20 22 28 12) ↑内容が無いものは仕方ない・・・護身完成ッッッ!! -- 名無しさん (2014-07-20 22 34 42) 連載後期ではネタマンガ扱いだったけど初期の頃はマジで熱い格闘マンガだった -- 名無しさん (2014-07-22 11 09 49) ↑奇を衒うことに精いっぱいになっちゃった感はあるな。個人的には第2部が好きだけど人に勧めるならやっぱり1部の幼年編か最大トーナメント編だね。 -- 名無しさん (2014-07-27 22 32 55) もしも宮本武蔵編が終わってまだ続くとしたら強者を求めて時間を越えた未来のハンマの人間が来そうw -- 名無しさん (2014-07-27 23 20 29) 冷静に考えれば板垣せんせーの師匠は「あの」小池一夫御大。ハチャメチャになるのはある意味必然ッッ -- 名無しさん (2014-07-28 20 44 52) ムエタイ使いもそうだがなによりロシア人全般もひどい扱いな事で知られてたり。一説には作者がロシア人嫌いだからだとか。 -- 名無しさん (2014-07-28 21 04 02) 作中の頂点が確定しているため、バトル漫画でありがちな戦闘力インフレがあまり見られない。←その頂点が初期からは考えられないくらい強くなりまくってるから、やっぱりインフレはしてんだと思う… -- 名無しさん (2014-07-30 05 06 09) 刃牙道2巻読んだ。寒子の武蔵へのキスシーンが美しく見えたのは私だけだろうか。 -- 名無しさん (2014-08-08 08 15 53) ↑3 作者が北海道人で自衛官出身なのを思うとロシア人嫌いになる要素はかなりあると思う。 -- 名無しさん (2014-08-13 11 17 57) 松本梢江の記事はできないのかな~? 地上最強の雌ッッ -- 名無しさん (2014-08-15 15 10 00) そう言えば、多分その内出て来ると思うな。ピクルの子供。 -- 名無しさん (2014-08-15 16 33 12) そう言えば、烈がボルトのそっくりさんに「にぃ~がさぁ~なァい~」とか言われてた展開は回収すんのか? -- 名無しさん (2014-08-15 16 35 28) 連載が長引くにつれて評価が下がっていってるけど実は刃牙道は期待してる。刃牙と勇次郎の親子喧嘩っていう -- 名無しさん (2014-10-01 23 06 31) ↑ミス。刃牙と勇次郎の親子喧嘩っていうテーマに作者や作品自体が縛られてるような感じがしてたから、親子喧嘩が(あんな形とはいえ)決着した今なら作者が書きたいように書いた作品になるんじゃなかろうか。 -- 名無しさん (2014-10-01 23 10 44) 板垣先生はなんで武蔵をあんなに推すの?史実とか読んでると闘士の人外連中のほうがよっぽどか強そうなんだけど… -- 名無しさん (2014-12-03 16 27 32) ふと思ったけど、クローン技術で武蔵復活させる位ならそれで克己の腕や烈ちゃんの足治してやれよ -- 名無しさん (2015-02-14 16 12 05) クローンで腕や足だけ作るのは無理ってドクターKが言ってた -- 名無しさん (2015-03-25 01 26 53) 今思うと純粋だったんだろうな、ビックリ人間コンテストや気功やオーラでドキドキしてたし -- 名無しさん (2015-03-28 13 15 16) 刃牙道は勇次郎と -- 名無しさん (2015-03-28 21 14 14) バキが母親の死体おぶって警官相手に暴れ回って、ボロ泣きして「もう少しこうさせて下さい…」って言うシーンは今読んでも涙なしに読めない名シーンだと思うけど、未だにあそこ以上のシーンが出てこねぇ… -- 名無しさん (2015-03-28 21 18 16) ↑×2追記 武蔵をぶつければストーリーの大半は終わるんじゃ?ていうか勇次郎なら武蔵に勝てるんじゃ・・? -- 名無しさん (2015-03-28 21 22 21) 案の定武蔵の扱いに困ってきた模様。ピクルのときもそうだけど何が何でもキャラを殺さないように全力で手加減しとる -- 名無しさん (2015-05-17 21 35 14) ↑烈海王がマジで死んだっぽいぞ -- 名無しさん (2015-06-23 11 04 31) 勇次郎なり武蔵なり強く設定しすぎて作者すら手に負えなくしてるのはあるよな、他の面子は「どないせつーんだ。こんなの」感はあっても地に足付いてる強さな感じがする -- 名無しさん (2015-10-04 17 26 17) ↑というか『思いっきりぶん殴る・蹴っ飛ばす』/『イメージで攻撃』『イメージで防御』みたいに力技と不思議パワーの振れ幅がでかすぎて現実的な技術のやり取りに『戻れなくなって』しまってるのが問題。紐切り・改とか菩薩拳みたいなオオッと唸るようなアイディアが枯渇してる。 -- 名無しさん (2015-11-04 20 24 26) OVA「製作」はナックだッッッ!「販売」に修正しろッッッ! -- 名無しさん (2015-12-18 17 12 30) 個別項目どれみても徳川のこと「クソジジイ」って書いてあって草 -- 名無しさん (2017-06-23 13 56 18) ガイアは見えない恐怖だし勇次郎とは別の意味で同じくらいの恐怖を抱かれてもおかしくはないのでは? -- 名無しさん (2018-10-14 07 31 31) ゴブスレでレイプシーンが映されたってんならこっちのアニメもSAGAやってもおかしくないのでは…? -- 名無しさん (2018-10-15 23 36 16) 次回のタイトルはSAGA -- 名無しさん (2018-11-03 00 24 06) 過去の再掲載やセルフリメイクで穴埋めして、休載も増えてきたとかヤバないか -- 名無しさん (2019-07-19 21 07 08) 休載に関しては板垣先生が唯一頭上がらない編集が現場を離れたからね -- 名無しさん (2019-09-19 16 40 51) 昔は本当に好きだったんだけどな… -- 名無しさん (2020-06-19 08 25 15) 外人キャラの喋り方が初めは普通だったのに、なんか途中から片言っぽくしようとしたのかカタカナと漢字になってるよね -- 名無しさん (2020-07-20 16 55 31) 最終的には嘗て勇次郎がやったように、刃牙もまた次世代の戦士を生み出していく結末になるのだろうか? -- 名無しさん (2021-07-25 12 34 46) よぉ勇次郎どんぎつねさんにしようと思うたな…てか大塚さんに古谷さんと声優もなんか豪華 -- 名無しさん (2022-11-21 20 59 37) ↑ゆうえんちの光っちゃんはスゴくまともな人なんですけどね..._。 -- 名無しさん (2023-02-09 18 35 31) ↑32、33 今となっては、何が書きたいのかもわからなくなっているような… -- 名無しさん (2023-04-27 01 59 40) 初期が面白いと20年以上惰性で続けられるんだなって -- 名無しさん (2023-05-09 14 55 37) 新装版の目玉のREVENGE TOKYOが休載の穴埋めになったのは勿体なかったな。その後も休載が多かっただけに尚更。 -- 名無しさん (2023-06-15 03 05 44) 新章突入するらしいけど、何これ本格的にギャグ漫画やるん? -- 名無しさん (2023-08-25 03 10 46) 新しいタイトルから察するに、この言い方だとアレだが、3位決定戦を描くんかな? -- 名無しさん (2023-08-25 03 37 48) 今までも刃牙の出番は要所だけで増えすぎたサブキャラの出番が大半だから、実態に即したタイトルにしただけでしょ -- 名無しさん (2023-09-01 15 03 55) マッチメイク募集企画「刃牙史上最強ドリームマッチッッ!」も始まったけど、本筋は実質終わったようなもんだし、今後はずっとそれを描き続けた方が良いように思わんでもない。 -- 名無しさん (2023-09-01 18 17 02) 何だかんだで範馬刃牙以降も好きだけど賛否両論になるのも分かる -- 名無しさん (2023-11-11 19 18 39) 報告にあった荒らしコメントを削除しました。 -- 名無しさん (2023-12-08 17 04 55) 蹴速の説明、詳細に書き過ぎてかえって意味不明になってて草 -- 名無しさん (2024-02-27 13 27 23) 作者が冷めたらキャラも比例して弱体化する -- 名無しさん (2024-04-17 10 50 10) もはや少年チャンピオンのワンピース枠。 -- 名無しさん (2024-04-30 18 12 15) ↑刃牙の方が早くて長いし、ストーリーも一度終わってるから違う気がする・・・・・強いて言うならドカベン枠?いや刃牙枠? -- 名無しさん (2024-04-30 18 22 57) 昔と違って刃牙と勇二郎がでない方がバトルは面白い。 -- 名無しさん (2024-05-06 20 45 00) 第1部が再アニメ化されないのって、旧アニメの会社側と板垣先生側が版権を巡って争ったからだそうだが、メチャメチャ勿体ないよなぁ・・・・・ -- 名無しさん (2024-06-10 23 35 45) どちらかと言えばワンピース枠ではなくジョジョ枠かな。 -- 名無しさん (2024-06-14 13 55 07) 昔と今のバキの違いて、命捨てても強くなってやる!明日捨ててでもアイツを倒す!みたいなハングリー感凄かったのに今は全員、変に達感して楽隠居した老人みたく主体性の無い生活してる感じが何か盛り上がらないんだろうな…って。長期連載の定めなんだろうけど -- 名無しさん (2024-06-18 10 59 49) ↑作者のライフワークになってるからな。板垣はダイレクトに作品に自分の境涯を反映させるタイプだから今みたいなんだ -- 名無しさん (2024-06-18 11 34 58) 親父と和解したのが色々ターニングポイントだよな。北斗の拳やジョジョで言うラオウやDIOやカーズが停戦協定してなあなあ状態が延々続いてるという -- 名無しさん (2024-06-18 12 40 28) 刃牙2世やるにも先生の年齢が年齢だしな……………2世モノ自体が色々と難しいとはいえ -- 名無しさん (2024-06-18 14 53 58) ジャンルが日常系に移ったと思えば……相撲引っ張り出したのが訳わからんって?そりゃそうなんだよ。 -- 名無しさん (2024-06-19 16 54 39) キャラも作者も世界観もミドルエイジクライシスみたいなの感じて心配になるんだよな。ラーメン再遊記一巻の芹沢さんを思い起こすというか -- 名無しさん (2024-06-19 20 20 13) ↑2 武蔵編終盤あたりからザワついていた角界に鉄槌を下したくなったのでしょう………漫画の中でならともかく、刃牙の中でやるべきだったのかは……… -- 名無しさん (2024-06-24 19 49 51) 武蔵編の始まりはワクワクしたけど中盤から終盤にかけて迷走したから。(相撲編はもっとわけがわからない) -- 名無しさん (2024-08-11 17 04 22) 今月は1話だけか……………そろそろゆうえんちみたいに月1増ページに切り替えた方が良いのかも。 -- 名無しさん (2024-09-13 09 47 05) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/37444.html
登録日:2017/08/17(木) 02 22 29 更新日:2020/07/12 Sun 21 42 21 所要時間:約 9 分で読めます ▽タグ一覧 あんさんぶるガールズ! コラボイベント メルクストーリア 異世界 邂逅*君咲く少女とビンの中の女の子 「君咲学院に、いなくなっていい人なんていないんだから」 「邂逅*君咲く少女とビンの中の女の子」は、メルクストーリアで行われたイベント。 タイトルの「*」は、ロゴでは桜の花型で表記されている。 【概要】 2017年8月11日から18日までの期間限定で公開された、 運営会社が同じ姉的作品である「あんさんぶるガールズ!」との第2回コラボイベント。 あんガルの終了を目前に控え、お姉ちゃんの残り香だけでも遺したいと企画された。 あんガルコラボ1回目は、 ミニイベント形式で、ユニットストーリー以外のストーリーはなかったが、 今回は5話のストーリーが用意されている。 そらが中心人物のためか、各話サブタイトルはSF作品をオマージュしたものとなっている。 9種類の難易度が用意されており、それぞれクリアするとポイントが獲得でき、 ポイントの累計でストーリーや報酬が解禁される仕様。 報酬は2万ポイントまで用意されているが、ストーリーは2000ポイントまでで、 コラボユニットも、1体ずつは手に入るようになっている。 【ストーリー】 突如、大量発生した未知のモンスター『すぺりあん』。 メルクはひょんなことから彼らにさらわれ、異世界から来たという少女と出会う。 元の世界には帰らないと心に決めたと話すそら。 果たして、彼女が異世界で得るものとは……? 【登場人物】 ●主人公 メルク モンスターを癒す癒術師の少年と、謎の瓶詰め少女。 主人公の活躍は薄いが、メルクは特異な存在同士としてそらと交流を深めていく。 ●[宙を識る者]そら/時国そら 人並み外れた聴力を持つ「変わり者」な少女。 共に異世界へと攫われた少女達から離れ、すぺりあんと行動を共にしている。 メフテルハーネを異質な存在でも受け入れる世界と認識し元の世界に帰ることなく 残ろうと思っている。 もっとも、和の国の“妖怪”や、植物の国の森に惹かれた人間への畏怖、空の国の地上人差別などなど、メフテルハーネも決して優しいだけの世界観ではないのだが…… ●[君咲く先導者]ひまり/鶴海ひまり 君咲学院のせいとかいちょお。そらに次ぐストーリーの中心人物。 誰一人欠けることなく、君咲学院に帰るために奮闘する。 ●[日常の守り人]なつみ/三波なつみ 転校生くん(あんガル主人公)の幼馴染の少女。 異世界では、ひまりと共に仲間を探して旅をしている。 ●[清澄の少女]つゆり/八朔つゆり 虚弱体質な優しい少女。 メフテルハーネに迷い込んですぐに、こよいと合流でき、 親切な人に貸してもらった空き家で共同生活を行っている。 ●[星月夜の少女]こよい/星海こよい 関西弁なつゆりの従姉妹の少女。 ●[祓魔の鳴弦]はじめ/神樹はじめ 「生き神さま」と呼ばれることもある少女。 本人は神様扱いを嫌がっているが、るかの考えた設定に沿って人々の心を掴んでいる。 ●[堕天の綴り手]るか/月永るか 中二病気味な軽音部の少女。 異世界の町で受け入れられるため、はじめと自身の設定を考えた。 町人からは「るしふぇるさま」と慕われている。 ●ダニエル 原作では木之下ゆゆが肌身離さず持ち歩くぬいぐるみ。 本コラボでは、人懐っこい性格だが、加減を知らない為に危険なモンスターとされている。 親しくなった人間の夢に現れるという言い伝えが存在し、特にゆゆという少女と親しいらしい。 ただし、ゆゆは本コラボに登場しない。 ●すぺりあん 原作では、そらのお気に入りの宇宙人のぬいぐるみだったが、 本コラボでは、空の果てにから現れた未知のモンスターという設定。珍しいものを蒐集する生態。 会話に利用する触手からの電波が、そらの「ゆんゆん」という口癖と一致する為、彼女の思考に沿った行動を見せる。 異世界を渡る力も持つ、今回の事件の元凶。 同時攻撃数10体という、他に類を見ない性能を持つ。 以下、ネタバレ 君咲からの生命体X とある異世界の森の湿地帯、ひまりは共に異世界へと連れ去られた、そらに対し一緒に帰ろうと説得していた。 「ここは素敵なところ。異常を許容し、特異を受け入れる。『元のいた世界』とは大違い」 「元いた世界」を捨て「この世界」の住人になると告げた、そらに説得を続けるが、 「しつこいよ。あなたとの会話にこれ以上の進展はありえない だから消えて、『わたしの世界』から この愛おしい世界に、無意味な雑音を持ち込まないで。ゆん、ゆん わたしは、あなたのようなうるさい人が嫌いなの」 それから一週間、そらに拒絶された瞬間を夢に見ていたひまりは、 共に旅するなつみに起こされ、付近の村を目指して歩み始めた。 久々の食事や、暖かい布団を期待して足を弾ませるが、 「ベイビー!」 辿り着いた先で待っていたのは、すぺりあんによる略奪で村人達が怯え惑う光景だった。 気持ちを切り替え、すぺりあんの狼藉から村人達を救うことを決めたひまり達、 その頃、「メルクストーリア」の主人公はというと、 「ああ、バンダナ引っ張らないでー! 俺のトレードマークなんだ!」 「それを取られたら、もう誰も(主人公)さんを、(主人公)さんと 認識できなくなってしまうのですよ!」 村人に混じり、すぺりあんに襲われていた。 既に癒され、癒術が効かないすぺりあんに、もうバンダナを取られることしかできないと諦めかけ、 メルクも連れさらわれてしまうが、駆け付けたひまり達に助けられバンダナだけは死守することができた。 なつみが主人公に異世界人であることをうっかり洩らしてしまった、その頃、 攫われたメルクはそらと出会っていた。 既知との遭遇 異世界で共同生活を行っている、こよいとつゆりが学園の仲間達を懐かしみ、 せめて声だけでも聴きたいと呟いた、その瞬間、助けを求めるなつみの悲鳴が響いた。 猛スピードで追い掛けてくるダニエルから逃走を計るも、 主人公の体力が早々に尽き、ひまりも掴まれる窮地に陥るが、 こよみ達の呼び掛けで、なんとか彼女らの家の中に逃げ込むことができた。 互いの経緯を確認し、境遇の違いに悲しみに包まれながらも、 ダニエルが何かに似ていると感じていたひまりは、ポケットに何かを入れられていることに気付く。 つゆり達が、君咲学院からの迷い人と思われる「生き神」と呼ばれる占い師の情報を、ひまりに伝えた、その頃、 そらも、すぺりあんから伝えられた「生き神」の情報を元に、メルクを主人公の元に返すために彼女の住む街を目指すことを決めていた。 メルクと主人公の関係を羨むそらに、メルクはひまりは違うのかと問い掛けるが、 そらはひまりは誰に対しても優しく振舞おうとしているだけと否定し、 今更、特別な誰かと出会えるとも思っていないと続けた。 「この世界は素敵だね あなたのような特別な存在が溢れかえっているのに、 そのおおくが受け入れられている 本当に、素敵……♪」 そら達の世界も素敵と思うメルクだが、そらは特異なものを恐れ隔離して「正常」とする世界と否定する。 異世界に囚われた少女 「生き神」さま、神樹はじめと月永るかの元を訪ねたそらは、はじめに共にメフテルハーネに残らないかと問いかける。 はっきりと拒み逆に問いかけるはじめに、自分には悲しむ人などいないと返すそらだが、 るかははじめやひまり、過去の自分を例に挙げ、決め付けるのは早計だと物申す。 少し考えることを決めたそらは、再会を約束してはじめと別れ、主人公を探そうとするが、 はじめを見つけ歓声を挙げる町人達の声が頭に響き、苦しみ発した電波をすぺりあんが受信してしまう。 すぺりあんずでい 「ベイビー!」 珍しい物ではなく、町人達を捕らえ、何処かへと連れ去っていくすぺりあんの大群。 主人公達がはじめと合流し、街で何が起こっているのか説明を受けたその頃、 そらはすぺりあんを止めようとするが、興奮しすぎていて電波が届かずにいた 集中しようにも、町人の悲鳴が苦痛となりそれどころではなく、せめてメルクだけでも守ろうとする。 迫るすぺりあんを駆け付けたひまりが退け、再会を喜ぶが、 再び悲鳴、そして主人公が攫われそうになっている声が届く、 元凶の自分に助けてもらう資格はないと、ひまりにメルクを託すと、 近くにいたすぺりあんに電波を送る 「わたしが、すぺりあんにこんなことをさせてしまったの 『生き神』さまへの歓声に驚いて、静かにして欲しいと思って、 すぺりあんがそれに答えてくれた わたしの周囲から人を取り除く、という形で こんな厄介な女、一緒にいたらさらに迷惑をかけてしまうだけ だから、あなたとはいけない。」 自分一人だけ消えた方がみんなの幸せになると、そらはすぺりあんの大群に飲まれていった。 世界が静止する日 すぺりあんに飲まれ、誰の声も届かない暗闇の中、 誰にも届かない遠くへ行くことを望み、電波を送るそら。 なつみ、はじめ、るかは町人達を守るために街で戦い、 こよいとつゆりは攫われた人々を助け出していた。 すぺりあんの電波を通じ、届くみんなの声に更に自分を責め、1人消えようとするそら。 それが最善だと思いながらも、心が沈んでいることを疑問に感じていると、メルクの声が届く。 そらも含めたみんなが幸せになってこそハッピーエンドだと叫ぶメルクに、 普通じゃない自分に幸せを望む資格はないと返すそら。 「違うのです、大間違いなのですよ! 私を見てほしいのですよ、そらさん 液体の体だし、瓶詰めだし……、私だって変な奴なのです! でも、変な奴であることと幸せを願ってはいけないことは、ちっとも関係ないのです だって、それなら私も幸せを望んではいけないことになってしまうのですよ」 「そんなこと……!」 「そうやって私を心配してくれるそらさんが、 幸せを望んではいけないなんて、そんなことないのです そして、こんな寂しいところに引きこもったままでは、 きっとそらさんが願う幸せはかなわないと思うのですよ」 自分にも人並みの幸せを願う権利があるのなら、それを掴めないのは嫌と、 ようやく本心に気付いたそらに、自分にとっての主人公のように手を伸ばせば掴んでくれる人がいるはずと告げるメルク。 静寂の中、耳を澄ませたそらの元にひまりの声が届き、 そらはひまりに自分が君咲学園にいて迷惑でないか問い掛ける。 そらは変わり者だから迷惑なこともあるかもしれないと答え、ひまりは続ける。 「……だが、ひとりでも欠けたら、それは私の知る君咲学院ではない 個性的な生徒ばかりで、いつもトラブルばかり起きるけど、 だけど、誰も仲間はずれにしない みんなで明るく青春を謳歌できる場所! それが私の目指す、君咲学院なのだあ!」 「……そう なら帰ろう、鶴海さん! 君咲学院に!」 ひまりに託されたティンクルシードが輝き、現れたダニエルは三人をすぺりあんの中から引き上げる。 眩い光の中、そらは誰にともなく感謝の言葉を送るのだった。 「ベイビー♪」 少女達が、元の世界へと戻ってから数日。 すぺりあんもダニエルも町の人々とすっかり打ち解けていた。 その光景を眺めながら、彼女らが仲良くできているか、不安を零す主人公の言葉を受け、 メルクは、たとえ世界は違っても繋がっていると彼女らの幸福を確信し「ゆんゆん」と電波を送るのだった。 ここは素敵なところ。追記を許容し、編集を受け入れる △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/new2souennokanntai/pages/265.html
トップページ イベント攻略 [部分編集] 報酬 クリア回数 1 VeryHard「前編」 ★5 T・クランケ VeryHard「後編」 ★6 W・マルシャル [部分編集] VeryHard「前編」の編成 推奨戦力:29178 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:夜・晴 敵構成 : 重巡、軽巡、戦艦、重巡、駆逐、駆逐 敵旗艦技 : 金城鉄壁の装甲IV(装甲 +20%) 敵戦艦戦技 : 艦隊の防壁、途切れぬ戦意、、 技能 : 敵重巡戦技 : 、、 技能 : 撃沈回避III 敵軽巡戦技 : 対空牽制防御、、 技能 : 敵駆逐戦技 : 強襲連撃、貫きの雷迎、酸素魚雷速射 技能 : 未分類技能 : 挑発V、戦技発動上昇V、命中上昇III、速力上昇III、 VeryHard「後編」の編成 推奨戦力:34084 陣形:複縦陣 重油消費:30 時間・天候:朝・晴 敵構成 : 空母、重巡、軽巡、戦艦、駆逐、潜水 敵旗艦技 : 艦隊戦の達人IV(火力 +20%) 敵戦艦戦技 : 歴戦の護り、途切れぬ繊維、 技能 : 敵空母戦技 : 烈火の制圧、偽りの撃沈、戦艦迎撃爆破 技能 : 敵重巡戦技 : 幸運の公子、高揚ノ号令、全砲門斉射V 技能 : 敵軽巡戦技 : 対空牽制防御、、 技能 : 敵駆逐戦技 : 雷神の宴、酸素魚雷速射、 技能 : 敵潜水戦技 : ツタンカーメン、崩壊の痛撃、 技能 : 未分類技能 : 挑発V、回避率強化V、命中上昇III、速力上昇III、戦技発動上昇III、砲撃回避率強化III ↓コメント等 名前 前編、大和、島風、伊勢、ニューオリンズ、那あ - 名無しさん (2018-07-14 12 18 20) 長門、僅差で勝利。探照灯必須だと思います。輪形陣で伊勢はバルジガン積みで盾役、ニューオリンズもバルジで囮。 - 名無しさん (2018-07-14 12 22 11) 色々試しながら5回目くらいで大和だけ残って勝利。 - 名無しさん (2018-07-14 12 23 29) 閲覧数 今日: - 昨日: - 合計: -